パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-13

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彼女を駅に送る道中、何気ないやり取りの中ぼんやりと幸せな時間を感じています。

ただ頭の中は借金の事、来月の支払いそして二日後に地味な事務員と食事の約束が待っています。

 

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。

いやほとんど実話です。

名前や団体名、組織名等は仮名になってます。

読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

 

 

鉛色の海

 

会社に着きドアを開けるといつもの通り一番地味な事務員が目に入ります。

「おはようございまーす」

食事の約束してからは業務以外のことは話さなかったし目もほとんど合わせてきませんでした。

こうなると不思議と余計に彼女の事が気にかかります。

悲しいほどに単純です。

 

いつもの通り営業の準備をし、すぐに会社を出ました。

営業先に向かう途中も考える事はお金事ばかりでした。

「給料日までどうするかな・・・限度額はいっぱいだし、もう売るものもないしな・・・」

午前中に回る営業先をすべてこなし広めの駐車場のあるコンビニに車を止めます

「あ、そうか金ないんだった・・・」

財布には58円しかありません。

今日の昼食はお茶なしです。

水のみ場のある公園へ車を移動し彼女が作ってくれたおにぎりにかぶりつきます。

 

”どんな、まさくんも大好きよ”

 

おにぎりを包んでいるアルミホイルに貼り付けてあった付箋を手帳にはさみ、少しの時間、昼寝をします。

柔らかい太陽の光が一瞬全てを忘れさせてくれました。

 

「チュウしようとしてたのバレてたな・・・」

 

昼寝の最中、夢を見ていました。

小さなトンネルに入ると目の前に少しずつ海の青さが広がってきます。

となりで彼女は微笑みながら楽しそうに話していました。

自分も笑いながらうなずいています。

 

トンネルを進むと彼女の笑い声が少しずつ遠くなっていきます。

出口をぬけると広がっている海の青さが急に黒く鉛色に変わりました。

ビックリした自分は助手席の彼女に視線を向けると助手席には見知らぬ男が座っていました。

そしてゆっくりとこちらに向かって低い声でこう言います。

 

「逃げられると思ってんの?」

 

 

再び

 

午後の営業を終え、夕方になり会社に戻ると地味な事務員はすでに帰っていました。

「あれ?佐伯さんは?」

隣の席の事務員に声をかけます。

「あ、今日は定時で上がりましたよ。何かやることあります?」

「いや、土屋商事の件なんだけど、明日でいいや」

 

営業報告を終え帰る準備をしている最中も気がつくと地味な事務員の机に視線をうつしています。

断ろうと思っていた約束が急に大事な事に思えてきました。

「やっぱり、行くか」

雑居ビルの階段を登り闇金の事務所のドアをノックしました。

「すいません」

「はい」

「どうした?」

「あのまたお金貸してもらえないでしょうか・・・・」

「いくら?」

「2万円・・・」

「あべさんだっけ?」

「はい」

「ちょっとまって」

そう言い、奥に消えていくと借用書をもって戻って来ました。

「わかってると思うけど返済日は10日後だから27日に35,000円。2回目だからジャンプするなら15,000円だ。いいか?」

「はい」

「じゃあ借用書、書いて」

「はい」

書いている最中、鋭く追い詰めるような視線の中、数日前に感じた恐怖を思い出し後悔していましたが、なぜか後には引けません。

「書きました・・・」

「じゃあ20,000円。」

「はい。すいません。」

「遅れるなよ」

「はい」

事務所をでたあと改めて思います。

「借りてしまった・・・」

これで次の給料日にはさらにお金が足りなくなる事が決定します。

しかし車に乗り込んだ時にはすでに今日感じていた思いや借金を減らしていこうといった決心は吹き飛んでいてそれよりも、水曜日の約束の事やとりあえず給料日までお金がある事に安心しています。

パチンコ・パチスロ依存症は興奮では無く安心感を求めていますが、安心感の代償にある苦しみに気付く事は出来ません。

気付く事ができるのは苦しんだ時だけです。

そして車を走らせ、上機嫌になった自分はコンビニに寄りタバコを買います。

財布の中に1万円札が2枚入っているのを見た時に少しだけ頭の中に来月の支払いの事がよぎってしまいます。

気がつくとパチンコ屋の駐車場に車を止めていました。

「よし、増やすか」

この時、財布にお金がある安心感から更なる安心感を求めます。

来月の消費者金融の支払いも、電気代、ガス代、水道代、携帯代の支払いも、彼女やでん助への返済もそして闇金への返済も、そして事務員との食事の約束もすべて頭の中から消えていました。

 

「すいませんお客様、閉店です。このボーナス終了後交換になります」

「あ、はい」

換金すると18,000円。投資は7,000円なので1,1000円のプラスです。

 

ここで更なる安心感を得てしまいます。

そしてこの安心感にも大きな”代償”が含まれています。

パチンコ・パチスロ依存症の自分は気付く筈もありません。

 

部屋に着き彼女が作ってくれていた夕食に付箋が着いています。

 

”おつかれさま””

 

夕食を食べ終えて布団に入り珍しく自分からメールします

 

「おつかれさま。おれもどんな”ミィ”も大好きだ。」

 

自分が優しくなれるのはこんな時だけです・・・。

 

以上13話終了です。

 

彼女の名前と事務員の女性の名前がでてきましたね。

彼女はミィ、事務員の女性は佐伯さんです。

 

また闇金に手を出しました。

闇金は一度借りると次、借りるときはけっこう簡単に貸してくれるものです。

消費者金融の限度額一杯の自分はお金が無い時知人や彼女から借りるときはお願いしなければならないですし相手に対しての劣等感を感じなければなりません。

その点、闇金融は借用書を書くだけで簡単に借りる事ができます。

この手軽さにはもちろん”代償”が含まれています。

その”代償”を払うためにこの後、様々なものを失っていくのです。

 

自分ももちろん・・・

 

まだまだ続きます。

 

 

 

 

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