パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-17

投稿日:2018年3月19日 更新日:

給料日当日に、パチンコに行ってしまい財布の中身は残り5,000円になり、翌日洋平に借りていた2,000円を返すと財布の中身は3,000円になっていました。

翌週に出張を控えた私がとった行動は・・・。2件目の闇金融に手を出すことでした。

そして3万円を借りた後、家路につく途中パチンコ屋の駐車場に車を止めてしまいます。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。

いやほとんど実話です。

名前や団体名、組織名等は仮名になってます。

読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

夜の雲

「お客様、あと5分で閉店になります。」

「・・・。」

無心でコインを入れ、レバーを叩いていました。

残り5分、勝ち目はありません。

財布の中には・・・・・・・

小銭が少し入っているだけです。

 

車に乗り込み、エンジンをかけて呆然とたたずんでいました。

パチンコ屋のネオンが消えても、しばらく動けません。

何も考えることができず、ずっと黒い雲を見つめていました。

激しく後悔し、自責の念がぐるぐる頭の中を駆け巡ります。

どんなに後悔しても、時間を戻すことはできません・・・。

「もうやめなきゃ・・・。」

今まで何度もつぶやいた、このセリフもこれまで以上に重くのしかかります。

給料日からわずか数日で、手元には何も残っていません。

そして1週間後と9日後に闇金融の返済が待っています。

それどころか、今月はまだ家賃も払っていません、電気代も水道代も携帯代も生活費も何もないのです。

この事実を、改めて頭の中で確認した時、自分の中で何かが途切れました。

 

先ほどまで降り続いていた雨もやみ、雲の隙間から月の明かりが少しだけさすのが見えた時、車を走り出させます。気が付くと峠を走り、造園所のある広い駐車場に車を止めていました。

「佐伯さん元気でやってるかな・・・」

佐伯さんと食事をした後に来たこの場所も、あの時のように楽しい気持ちにはなれません。

「きっと頑張ってるだろうな・・・」

その時を思い出し、楽になりたかったのですが、全く同じ気持ちにはなれませんでした。

そして、佐伯さんが呟いたセリフを思い出します。

 

「夜景を見ると、あかりの点いている家が、みんな幸せなんだろうなって思うの」

「佐伯さんは幸せじゃないの?」

「わからない・・・。でも、明かりのついている家は、私よりは幸せだって思うわ」

 

夜景を見つめながら、どうにかしようと解決策を考えます。

1分もしないうちに、考えるのをやめました。

解決策は・・・ありません。

何気に携帯電話を開くと、時計は2時を回っていました。

そしてメール受信3の表示。

「お疲れさまー。明日帰りいくよー」

「あれ?もう寝た?おーいっ」

「寝たみたいね。おやすみなさい」

大きく息を吐き、携帯電話を閉じて車のエンジンキーを回します。

もう何も考えることができなくなっていました。

 

 

彼女の弱さ

その日は、早々と仕事を切り上げ、家路に着きます。

部屋の鍵を開けると彼女はまだ来ていませんでした。

昨日のショックがまだ尾をひいています。

ソファーに横になり、うとうととしているとドアを開ける音がしました。

「ただいまっ」

「・・・おかえり」

「ちょっと、メールの返信ぐらい返しなさいよ。何かあったと思ったじゃない!」

「あ、うん、ごめん」

「で、用意したの?明後日からでしょ、出張」

「うん、まだしてない」

「もう、何やってんのよ。大丈夫なの?」

「大丈夫だよ。着替え適当に持ってくだけだよ。ウィークリーマンションだから洗濯とか向こうでできるし」

「に、したって・・・」

「わかったよ。後でやるよ」

「もう」

今日の彼女はちょっとご機嫌ななめです。

「あれっ?弁当買ってきたの?」

「うん、今日はちょっと遅くなったから・・・」

「何時?あ、もう9時か・・・」

「うん食べよ」

考えてみたら、丸1日以上何も口にしていませんでした。パチンコパチスロ依存症は食欲すらも奪います。

 

食欲が満たされると、急に色々なことが頭を巡りました。明後日からの出張なのにお金がない。家賃も払ってない。電気代も払ってない。携帯代も払ってない。生活費もない。闇金への返済のお金も用意できない・・・。

「出張って何日間?」

3週間」

「そっか・・・」

「休みの日もし戻って来れたら戻ってくるよ。車で2時間半くらいだし」

「うん、無理しなくていいよ。しっかり体、休めて」

「うん、ありがとう」

「でさぁ・・・」

「うん?」

「今月給料ちょっと少なくてさ、で、ミィにも借りてた分返したから、ちょっとピンチでさ、出張費のこととかもさ、何か買わなきゃいけないもの前払いしなくちゃいけないから、悪いけど3万円貸してくれないかな。」

「もぉ、また?お金のことの、まさくんいやよ」

「うん・・・わかってるよ」

「わかってるなら何で言うのよ・・・」

「すまん・・・」

「いやよ、無理よ。それに出張のことは私に関係ないもの」

「うん・・・わかった」

いつもの自分であれば、あの手この手でなんとか借りようとしましたが、この日はすぐにあきらめました。もうあがこうとする元気がなかったのです。さっきまで頭を駆け巡っていたことも、どうでもいいと思っていました。

いつもは、変わらずにやさしさと、強さと、愛情を振りまいている彼女も、今日はなんだか違いました。諦めてしまっている私を見て怖かったんだと思います。いつもしっかりと自分自身を保っている彼女も、その日は珍しく得体の知れない恐怖に負けていました。笑顔を作ろうとしても作れない彼女を見て、私は情けなくなり、そしてそこから逃げていました。

 

重い空気の中、彼女の顔を見ることができないまま思います。

「佐伯さん。明かりがついていても、幸せじゃない家はあるよ・・・」

 

朝、会社に着くと一人の事務員が私に声をかけてきました。

「あ、あべさん」

「はい」

「これ、出張の仮払金。ウィークリーマンションだから、ゴミ袋とか掃除用具とか必要な物があったらこれで買って。3週間だから1万もいらないと思うけど一応、渡しとくから。ちゃんと領収書は持ってきてね。精算は帰って来てからでいいわ」

「は、はい。」

思いがけない収入でした。しかしあくまでも仮払金です。

そして渡された1万円を財布にしまおうと、財布を取り出し、開くとまた、思いがけない光景が目に入ります。

「あ、あれ?」

財布の中に一万円札が3枚入っていました。そして綺麗に折りたたんだメモが目に入ります。

 

「なんだか、まさくん見て怖くなっちゃった。

お金を貸すことが嫌なんじゃなく、その時のまさくんを見るのが嫌なの。

なんだかわからないけど貸さない方がいいと思う。

なんか二人のためにならない気がして。

財布勝手に開けてごめんなさい。

でも手渡しするのが嫌だったの。もうさっきみたいな、まさくんにならないで。

私からのおねがい

あなたのことが大好きなミィより」

 

この時の自分は、彼女の弱さを抱きしめてあげることもできません。

 

以上17話終了です。

2軒目の闇金に手を出し借りたお金も、すぐパチンコで溶かす。・・・。あまりにものショックと、自分への情けなさで思考回路がピタッと止まってしまいます。考える気力が全てなくなってしまった感じですかね・・・。しかしこの時の私はパチンコ・パチスロ依存症の真っ最中です。

そして闇金融への返済日はしっかりやってきます。

まだまだ続きます。

18話↓

ランキング参加中です

↓ ↓
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ ギャンブル依存症へ
にほんブログ村

-パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

Copyright© パチンコ・パチスロ依存症を自分ひとりで克服する方法 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.