パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-21

投稿日:2018年4月19日 更新日:

翌日の闇金への支払い15,000円を除いて、軍資金は23,000円。またもや絶対に負けられない勝負にでます。軍資金もさることながら、懸念されるのは闇金への支払い分も、財布に入っていることです。もし投資が、かさんでいきそれまで手をだしてしまったら、翌日の支払いは、その時点でできなくなります。一体どうなるんでしょうか。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。

いやほとんど実話です。

名前や団体名、組織名等は仮名になってます。

読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

想定外

パチンコ屋に入店した瞬間、翌日の支払いの事は頭からなくなっています。財布に入っている、38,000円が妙な安心感を持たせます。使えるのは23,000円なのは、わかっていますが、この瞬間からそのことは頭からはずれていました。

パチスロの島を一通りまわっていて台を探していましたが、これといった台はありませんでした。勝つ確率を上げるには、ここで「見」に徹するか、パチンコの島へ行き打てる台を探すのが、セオリーなのですが、昼から打ちたかった私は、何も考えずにただ、空いてる台に座ります。座ったのはキングパルサーで今現在のゲーム数は260ゲームです。

躊躇なく札をサンドに投入していきます。

「なんだよ・・・全然反応ないな・・・」

気がつくと現在のゲーム数は580ゲーム、投資は1万円です。財布から一万円なくなると、一瞬、明日の支払いの事が頭をよぎります。もちろん投資は止まりません。

さらにどんどん投資がかさんでいきました。そしてゲーム数は911ゲーム。2万円がなくなりました。ここで止めるわけにはいきません。キングパルサーの天井ゲーム数は、偶数設定は1024ゲームで奇数設定の場合は1280ゲームです。ストックさえ残っていれば必ずこのゲーム数でボーナスになります。意図的に店側がストックを消してなければ、天井ゲームを超える事はほとんど見かけないはずです。

「偶数設定なら、天井ギリギリ届くか届かないか。大丈夫、来る!」

もちろん何の根拠もありません

そして、23,000円目がサンド入ります。現在のゲーム数は992ゲーム、1024ゲームまでギリギリ届くか届かないかです。

「大丈夫、大丈夫」

自分に言い聞かせるようにレバーを叩きます。

1020ゲーム、1021ゲーム・・・1022、1023、1024ゲーム・・・。

当りませんでした。偶数設定否定です。となると天井ゲーム数は1280ゲームで、天井まで、回すには8、9,000円かかる計算になります。財布には15,000円入っていますが、言うまでもなく、闇金の支払いのお金です。

「さすがに、ここで止められない。天井で当った後、連チャンもするだろうし、続行しかないっ!」

しかし、想定していない状況が私の身に降りかかりました。

投資がかさんでいきゲーム数が1250ゲームを超えた辺りから、少し違和感をおぼえます。キングパルサーは当たりが近くなると、演出が頻発するはずなのに、全く演出がありません・・・。そして当たりが来るはずの天井ゲーム数1280ゲームを超えます。

ストック切れの台でした・・・。

まさかの光景に、唖然として台の上にあるデータランプを見つめます。履歴を見ると、私が打ち始める前19連チャンしていました。店側がストックを消していたかわかりませんが、ストック切れを起こしていても不思議ではありません。この後は何ゲームでボーナスが来るかはわからないという事になります。

ここで、明日の支払いが頭をよぎり、急に焦り始めました。恐怖が全身を襲います。

「ヤバイ、せめて支払い分だけでもとりもどさなきゃ・・・」

いつ、当るかわからない台に投入していきます。

「これだけ回していれば、当りさえすればストックはあるはず。そうすれば連チャン!!」

 

しかし、私の思い空しく財布のなかから全ての札がなくなりました・・・。

プライドと現実

少し時間は早かったですが、洋平に電話します。

「あ、もう戻っても大丈夫か?」

「あー大丈夫っすー」

帰りの道中、歩きながら明日の支払いの事を考えますが、策は全く思いつきません。洋平に借りようと考えましたが、スロットで、持ち金、全て負けて借りるというのが、許せないと思いそうする事はできないと考えます。なぜだかわからないけど慕ってくれる後輩にかっこ悪いところは見せられないという小さなプライドでした。

玄関のドアを開けると、スッキリとした顔の洋平が目に入ります。

「おつかれっすー、おかえりなさい」

「お、おう。で、どうだった?」

「いやぁ、なかなかよかったですよー」

「どんな感じ?誰に似てた?」

「まぁ、しいていうなら・・・モー娘のなっち、みたいでした」

「まじかっ、当りだろっそれ」

「よかったすよー、兄貴も今度是非」

「そうだな」

「で、兄貴は何食いにいったんすか?」

「いやぁファミレスだよ」

「そうですかぁ」

「洋平、飯、食ったのか?」

「コンビニで買ってきて食いました」

「そっか」

それから、たわいもない話で時間が過ぎましたが、ほとんど上の空です。明日の支払いが出来ない事で、どうなってしまうのか恐怖でしかたありませんでした。

時間も過ぎ眠りにつこうと電気を消した後も、その恐怖は続きます、相手は闇金です。何をするかわかりません。支払いができないことがわかれば、色々な事をやってくるでしょう。その恐怖を私は一度経験しているのです。目つぶると全身を覆うその恐怖がどんどん膨らんでいきます。それを何とかしようと策を考えますが、何度考えても同じです。明日の午前中までに15,000円を用意する術は私にはありませんでした。

そして恐怖が限界を超えた時、ふとラクになります。脳が全てを遮断したかのように何も考えられなくなります。そこには自分の意志も存在しませんでした。

 

ふと、携帯に目をやると着信のランプが光っています。バイブにしていて気がつきませんでした。開いてみるとミィからのメールです。

「ヤッホー、もう寝たのかな?ちゃんと食べてる?やっぱ、ちょっと寂しいさっ。出張終わったらどこかつれてって。無理しないでよ。おやすみなさい」

 

彼女の気持ちを受け止める事もできない私は、携帯を閉じそのまま眠りについていました。

 

朝、目覚めると洋平はすでに着替え終わっていました。

「どうした?ずいぶん気合入ってるな」

「昨日、訪問したところで、少し手ごたえあったところがあって、翌日、もう一度来て担当に説明してほしいと言われたところあって」

「そうか、頑張れよ」

「兄貴、オレもうでます。そこの近辺結構渋滞するんで、早めに行って、時間まで吉野家で朝定食いますわ」

「了解。わかったよ」

 

洋平がでた後、自分も着替えてマンションを後にします。天気も良くとても心地が良い朝でした。

支払いの事は頭にありましたが、焦りや恐怖は不思議とわいてきません。限界を超えて開き直っている感じです。

午前中の営業を回り終えコンビニの駐車場に車を止めました。財布にはいっている残りの小銭でお茶を買い、車のドアを閉めると携帯の着信がなります。番号を確認すると闇金融の電話番号です。ここでまた恐怖と焦りがよみがえり、全身を覆い始めます。私は電話に出ることができません。しばらくすると着信は鳴り止みましたが、3分後に改めて着信がなります。恐怖で体が硬直しどうしても出ることができません。これを繰り返し5回目の着信がなり終わった時、急に現実に引き戻された感じがしました。「このまま電話出なかったらどうなるんだろう・・・。会社に電話されるかもしれない、なにかされたらクビになるかも。支払なかったらオレどうされるんだ、さらわれるのか?どうしよう・・・」そして6回目の着信がなった時、意を決して電話に出ます。

「も、もしもし」

「あべさん。もう午後だぞ、郵便局はいったのか?」

「いや、実はちょっとお客さんの都合でちょっと身動き取れなくて・・・すいません」

「どうでもいんだよ。約束は午前中だろうが、約束守んないんだったら全額今すぐ回収すんぞ、ゴラァ」

「は、はい」

「で、すぐ行けんのか?」

「は、はい、す、すぐ行きます」

「おまえ、ちゃんと金あんのか?」

「は、はいそ、それは大丈夫です」

「じゃぁすぐ行け、いったらすぐ連絡よこせっ、わかったか!」

「はい」

 

すぐにでも襲い掛かってきそうなその声に完全に怯えてしまいました。この状況で「支払うお金が無い」と言えなかったのです。しかしお金はありません。ここで私は洋平に電話をしていました。小さなプライドなど簡単に吹き飛んでいます。

しかし、洋平は電話に出ませんでした。きっと訪問先にいるのでしょう。朝言っていた訪問先にいるならば、しばらく電話に出ないことも考えられます。

何度も電話をかけ、その度に恐怖と焦りがどんどん大きくなっていき、どうにかなりそうでした。

刻々と時間が過ぎていきます。あまり時間が過ぎて次に闇金から電話が来た場合、もう言い訳はできません。

そして、最後に電話をしてから30分が過ぎた頃、けたましく電話の着信音が鳴り響きます。

 

携帯電話を開いて表示されていたのは・・・

 

以上21話終了です。

またまた、ピンチですね。パチンコ依存症・パチスロ依存症になるとこうなる事も想定しているし、わかってはいるけれども打ってしまいます。そして現実に追い込まれた時だけ正しい行動をとろうとします。しかもその時には時すでに遅し、全ては後手後手になり自分を追い込んでいくのです。

物語は地獄に洗礼を受け始めましたね。いったん入ると逃げる事はほぼ不可能です。電話の相手は誰なんでしょう?しびれをきらした闇金?それともたくさんの着信履歴を見て、かけなおしてきた洋平?それとも全く関係ない電話?

まだまだ続きます。

22話↓

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