Another Abes' room (エッセイ)

恋愛依存とギャンブル依存

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パチンコ依存症・パチスロ依存症を克服する上で大切になってくる事柄のひとつとして、恋人やパートナー、家族との関係をどうしていくかというのがひとつ問題としてあげられます。私が相談を受けた場合には、できるだけ恋人、パートナー、家族と離れて生活していただくことをおすすめするのですが、なかには理解して頂けない場合もあります。その場合はその意志を尊重しますが、なかなかうまくいかなかったり、時間がかかることが多いです。結婚している場合は、経済的な理由もあり、別れてお互い再出発になることが多いのですが、恋人同士の場合は、「私も何とか彼の手助けをして一緒に頑張りたい」ということになります。この場合、相手のことを想う気持ちというよりも相手に依存していて、相手から離れられない、そして相手も同じく金銭的や生活面、その他のことで依存している、共依存の状態になっています。

相手に依存してしまう原因は、その人の資質、性格、育ってきた環境など色々なものがありますが、ひとつの原因として相手に対してのサンクコスト(埋没費用)バイアスが考えられます。

そして、パチンコ依存症パチスロ依存症を始めとする多くのギャンブル依存症の方がギャンブルにのめり込んでしまうきっかけにも、サンクコストバイアスが心理的に大きく関わってきます。

サンクコストバイアスからの依存

 

サンクコストバイアスとはすでに金銭・時間・労力を使ってしまった事に対してその後のデメリットや不利な事がわかっていても、取引や投資、関係を続けてしまう心理状態や行動状態の事です。

例として有名なのは「コンコルド」という超音速旅客機の開発に関してです。イギリスとフランスの航空会社が共同で開発し、通常の倍以上の速度で飛行する事ができるその旅客機は、世界中の人から注目され多くの航空会社から注文がされました。

しかし開発費が高い事や燃費が悪い事、多くの人を載せられない事などのことで、とてもコストパフォーマンスが悪いというのが当初からわかっていました。そのためこの時点で開発をやめる事が合理的な判断でしたが、世界中の注目度やそれまでの開発費、投資家の期待などから、開発を中止するという判断が行えず、大きな損失を残して2003年に事業を中止しました。

そして恋愛の依存にもこのサンクコストバイアスの心理が関わってきます。相手のギャンブルや借金の問題が発覚しその人の為に生活面や金銭面などを援助する場合、相手がこれらの問題を解決してくれることを期待して、苦労や大変な思いを引き受けるわけです。

解決できれば問題ないのですが、多くの場合はその期待は裏切られてしまいます。この時に、別れてしまうというのが合理的な判断とわかっていても、「今まで大変な思いをして我慢してきたのに途中で終わらせるなんて・・・」という心理が働き、別れられなくなります。これが積み重なると依存が始まります。相手に依存すると相手への期待や気持ちよりも自分を肯定する事が主になり、悲しみも苦しみも全て受け入れることになっていき、さらに依存が進んでいくという事です。

パチンコ依存症・パチスロ依存症のきっかけも同じようにサンクコストバイアスが心理的に関わってきます。投資がかさんでくると、その時点で止めてしまうとその分、全て損をしてしまいます。「負けた分を取り戻したい」「ここで止めて誰かに出されるかもしれない」などの心理状態になり、なかなか止めることが難しくなります。これが積み重なると様々な要因で依存が始まります。

 

愛?それとも・・・

 

恋愛の場合もギャンブルもサンクコストバイアスに陥るきっかけは「損をしたくない」という心理があげられます。パチンコやパチスロはこの心理状態をきっかけに、脳の状態が依存状態に変化していきます。恋愛の場合もきっかけは同じです。恋愛の場合は「相手への気持ち」が、よりそのきっかけをわかりづらくしてしまいます。「相手の事を愛しているからどんなに苦労しても頑張りつづけるんだ」というのは、その深層心理には「ここで終わらせたら、今までの苦労を損してしまう」という心理が少なからず含まれています。

そして依存状態になった場合、そこから抜け出すのは容易ではありません。これはギャンブルでも恋愛でも同じことです。

依存状態はギャンブルなら「パチンコ」など、恋愛なら「相手」という対象がありますが、全て主になるのは自分になります。「ズルズル付き合いの長い彼だけど、今別れたらこの後相手は見つからないかも」「たくさん彼女には貢いで来たけど、別れたら損だな・・・」など相手の気持ちや人生、二人の気持ちや人生ではなく自分が主となるということです。相手を尊重し自分を理解してもらうといった事がほとんどなくなっていまい、お互い傷つけあってしまいます。

私が相談を受けた際にできるだけ、恋人やパートナーと離れるようおすすめするのは、こういった要因がひとつあげられるからです。いくら最初はどんな苦労しても一緒に頑張っていくと決心しギャンブル依存症の知識を身につけても、依存状態になった時には、相手の事を考えられなくなります。そうするとかえって克服の妨げになるのです。それはお互い望んでいる結果ではありません。

 

まとめ

 

パチンコ依存症・パチスロ依存症を克服した後でも、人生には色々なことが待っています。世の中にある事で依存する対象はギャンブルだけではなく、他のことやものにも依存してしまい、また苦労してしまう事も考えられます。できるだけ自分の理想に近づき幸せになるためには、多くの知識や情報を得ることが必要です。そしてサンクコストバイアスのような状況になった時に、冷静に判断し行動する事がとても大切です。

過去に失ったものはとりかえせません。しかしこれから手に入れることは可能なのです。この事は過去の記事でも紹介しているので、是非読んでみて下さい。


そしてこれを読んでいるのがパートナーのギャンブルでつらい思いをしている方でしたら、相手の事、相手への気持ち、そして何より自分自身の気持ちをもう一度じっくり見つめてください。そこで気付いた気持ちがあなた自身と相手を幸せに導くはずです。

 

 

 

 

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