今回は、ちょっと趣向を変えて、確率が人の心理に与える影響というのを考えてみます。確率と数字は日常に溢れていますが、その本質を見極めないと、間違った判断をしてしまう場合があるという話です。
食べてしまうと犯罪者!?犯罪者の92%が食べていた食べ物とは
タイトルだけ見るとビックリされたと、思います。「えっ!?なになに?」「どんな食べ物なんだ!」と気になりますよね。そしてその食べ物にどんな印象を持ちましたでしょうか?
「そんな食べ物ならなくさなきゃ」とか、お子さんがいる方なら絶対に、「自分の子供には食べさせたくない」と思うでしょう。「きっと犯罪を犯すような悪影響を脳に与えるような食べ物だろうか」など、ネガティブなイメージをもったはずです。そしてパチンコ依存症・パチスロ依存症の人がこの食べ物を食べたあと、パチンコ・パチスロに行くと90%負ける?という統計的確率があるといいます。
他にもこの食べ物にはこのような統計的確率や特徴があります。
・統計をとると92%の犯罪者が、犯罪を犯した日の前、一週間以内にその食べ物を食べていた。
・暴力的犯罪・性的犯罪犯す人の80%はこの食べ物を食べてから、24時間以内に犯罪を犯している。
・赤ちゃんにこの食べ物を与えると喉を詰まらせ苦しがります。
・18世紀にこの食べ物を食べていた人の平均寿命は50歳という調査がある。
・ある地域の学校の生徒を調査すると、この食べ物を週に2度以上食べている生徒の約過半数は、テストが平均点以下になるという結果がでた。
いかがでしょうか、この食べ物を食べると良い影響はなさそうです。
上記の情報を見ると、この食べ物に良いイメージを持つ人はいないでしょう。
こんな食べ物は世の中に無い方がいいのではないでしょうか。こんな危険な食べ物は規制したほうがいいはずです。
しかし、この食べ物は今も、存在しています。スーパーやコンビニにも売っているのです。これを読んでいる方の中には、今日、口にしたかもしれません。
この食べ物とはなんなのか!?
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答えは「パン」です。
大半のひとが「えっ!?」と思ったはずです。
それでは、上記の情報のなかの「食べ物」という言葉を「パン」に変えてみましょう。
・統計をとると92%の犯罪者が、犯罪を犯した日の前、一週間以内にパンを食べていた。
・暴力的犯罪・性的犯罪を犯す人の70%はパンを食べてから、24時間以内に犯罪を犯している。
・赤ちゃんにパンを与えると喉を詰まらせ苦しがります。
・18世紀にパンを食べていた人の平均寿命は50歳という調査がある。
・ある地域の学校の生徒を調査すると、パンを週に2度以上食べている生徒の約過半数は、テストが平均点以下になるという結果がでた。
パンという言葉を当てはめてみると「なーんだ」と思ったと思います。パンは誰でも日常的に食べますし、生まれてから一度もパンを食べたことがない人は、いないはずです。
パンを食べたからといって犯罪を犯しやすくなったり、喉を詰まらせて苦しくなったり、寿命が短くなったり、勉強ができなくなったりするわけでありません。
上の情報の本質を考えると、犯罪者がパンをたべていただけです。赤ちゃんだから喉につまらせるというだけです。18世紀の平均寿命は50歳でした。テストの平均の約半数は平均以下になります。
最初に書いた「パチンコ依存症・パチスロ依存症の人がこの食べ物を食べたあと、パチンコ・パチスロに行くと90%負ける」というのも、パンを食べたから負けるということではなく、なにも考えずパチンコホールに行けば、その中の全ての人のなかで90%の人が負けるということです
最初、「犯罪者の92%が食べていた食物」と聞いた時、とてもイメージが悪かったはずです。その食べ物が「パン」とわかった時、そのイメージは変わったはずです。「当たり前だ」と思ったでしょう。
対象を抽象的に表現したり、その確率が高い確率だと、人は勝手に解釈してその本質を見失ってしまうことがあります。
世の中にはこういった事がたくさん溢れています。
「理想的なダイエットジュース!94%の人が満足しています」
「快眠まくら、睡眠効率30%アップ」
「冬物バーゲン、最大80%オフ」
「ガチャ、レアキャラクター出現率50%アップ!」
などなど・・・
「理想的なダイエットジュース!94%の人が満足しています」という広告を見た場合、「94%の人が満足しているということはきっと簡単にやせられるはずだ」と思ってしまいます。94%という高い確率を見せられただけで、自分も簡単に痩せられると、良い解釈をしてしまうのです。ダイエットジュースというのは一食を置き換えて、カロリーの摂取量を抑えて必要な栄養素は摂取できるというだけです。当然、普通に食べてダイエットジュースを飲んでも痩せる効果は少なくなります。もっと言えば調査したのはきちんと管理された環境で、運動なども専門家のもと行っていたかもしれませんし、満足度94%のなかには、味に満足しただけで「満足した」と答えただけかもしれません。
睡眠効率というのは何を指しているかわかりませんし、最大80%オフという事は、お目当ての商品がどのくらい安くなっているかはわからないはずです。出現率50%アップでも、元の出現率が低ければたいした出現率のアップになりません。それが出現率1%だとしたら、50%アップしても、出現率1.5%になるだけです。
まとめ
このように日常には、確率を間違って都合よく解釈してしまったり、本質を見失ってしまうトリックのような表現がたくさん潜んでいます。確率などの数字ばかりではなく、ニュースの報道や、ワイドショーのコメンテーターのコメントなども同じです。そのまま印象や感情にとらわれることなく、普段からきちんと本質を見るようにすることが、より良い人生のためには必要になってきます。
このことが、パチンコ依存症・パチスロ依存症克服が少しで早くなるようなきっかけにもなるはずです。
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