前回は、数学的確率、大数の法則と、それ自体は普段の生活ではあまり使わないけど、その法則や公式や考え方をうまく当てはめれば自分の人生を豊かに出来る可能性がありますよという話をしました。
前回の記事の公開の後に、「そもそも、確率の意味がピンと来ない」「他の確率はどうやって導き出すの?」というレスを結構いただいたので今回は、この2つの事柄についてあらためて考えてみます。
確率ってなに
ある事柄が出現する(出現した)割合をあらわしたものです。(1/2、1/5)等の分数や(10%、50%)等の百分率で表します。
数学的確率と統計的確率があります。
数学的確率
ある事柄がどのくらいの割合で出現する可能性があるのか、わかりやすく表したものです。
例)
コインを投げて表が出る数学的確率・・・1/2=50%
さいころを振って6の目が出る数学的確率・・・1/6=16.6666667%
ジャンケンで勝つ数学的確率・・・1/3=33.333…3333%
トランプ53枚の中からハートの1をひく数学的確率・・・1/53=1.88679245%
ナンバーズ4を1通り買い、ストレート一等が当たる数学的確率・・・1/10,000=0.01%
など・・・。
今現在より先に起こるある事柄の目安を数字で表すという事です。
統計的確率
ある事柄がどのくらいの割合で出現しているかを、わかりやすく表わしたものです。
例)
コインを10回投げて表が7回出た場合、表が出た統計的確率・・・7/10(10回中7回)=70%
イチロー選手2016年のヒットを打った統計的確率・・・95/327(327打数95安打)=29.1%
クリスティアーノ・ロナウドがクラブチームでゴールを決めた統計的確率・・・34/40(40試合中34ゴール)=85%
など・・・。
今現在よりも過去に起きた事柄の割合を数字で表したものです。
大雑把に考えると・・・
数学的確率⇒未来に起きるある事柄の可能性を数字で表したもの。
統計的確率⇒過去に起きたある事柄の割合を数字で表したもの。
と考えて概ねOKです。
確率の偏りと確率の大数の法則
数学的確率と統計的確率の値は一致しないことの方が多い。
これを確率の偏りといいます。
例えば・・・
コインを投げて表が出る数学的確率は・・・1/2=50%になります。
コインを10回投げて表が出現した回数が以下のようになったとします。
10回投げ終わった時に表がでた回数は7回です。
この時コインを投げて表が出た統計的確率は・・・7/10=70%になります。
このように数学的確率と統計的確率は一致しない事が多くなります。仮に一致するならば2回に一回必ず、コインの表が出なければいけません。実際やってみるとわかりますがそんなことはありませんね。
このことは、パチンコ・パチスロ依存症の方は身をもって経験していると思います。大当たり確率1/100のパチンコを打って300回転以上回しても大当たりが来ない、また逆に10回転以内、500円ですぐ当たったという事を何度も経験しているはずです。これが確率の偏りです。決して遠隔操作をされてハマったり、連荘しているわけではないのです。確率の偏りでいくら投資しても当たらなかったり、座ってすぐに当ったりします。
では、数学的確率と統計的確率は、その値が近づく事はないかというとそうではありません。ある事柄を起こす回数を増やすとその値は近づく事になります。
これを確率の大数の法則といいます。
たとえば、先ほどの例でいうとコインを10回投げて表が出た統計的確率は、7/10=70%でした。コインの表が出る数学的確率は1/2=50%なので、差があります。しかしコインを投げる回数を100回、200回.....600、800と増やしていくとその差が近づき、ほとんど差がなくっていくということです。
どのくらいの回数を試行すれば、大数の法則が成り立つのかというと、一説には確率分母の400倍の試行回数をこなせば、約95%の確率で数学的確率の差と統計的確率の差が±10%以内になるといわれています。上記のコインの例では800回投げれば、95%の確率で統計的確率が40%から60%の間の値になる(確率の偏りの幅が小さくなる)ということです。
コインを投げて表が出る確率⇒1/2→分母は2
2×400=800 ということは、800回コインを投げれば、統計的確率はほとんどの場合(95%)、40%から60%の間になります。
確率の出し方
確率を導き出すにはどのように公式を当てはめればよいのでしょうか。
確率を導き出すには以下のようにそれぞれ数を当てはめていきます。
分母が「事柄がおきる全ての数」分子が「求めたい事柄がおきる数」です。
コインでいうと、分母(事柄がおきる全ての数)が、表と裏の2通りなので”2”になり、分子は(求めたい事柄がおきる数)表も裏も1通りなので、どちらを求めても”1”ということで⇒1/2=50%になります。
サイコロの場合でいうと分母が(事柄がおきる全ての数)が1から6の6通りなので”6”になり、分子は(求めたい事柄がおきる数)なので、6の目が出る確率を求めたければ”1”ということで⇒1/6=16.6666667%になります。
「求めたい事柄がおきる数」が一つだけではなく、複数ある場合も同じです。
サイコロをふって偶数の出る確率は、分母が「事柄がおきる全ての数」が1から6の6通りなので”6”、そして分子は(求めたい事柄がおきる数)なので1から6の目のなかで偶数は2,4,6,の3通りなので分子は”3”になり⇒3/6=1/2=50%になります。
ジョーカーを除いたトランプを一枚ひいて、ハートをひく確率は、分母が「事柄がおきる全ての数」は、ハートの1から13の13通り、ダイヤの1から13の13通り、スペードの1から13の13通り、クラブの1から13の13通りで合計52枚なので”52”になり、分子は(求めたい事柄がおきる数)なのでハートは1から13の13通りで”13”ということで⇒13/52=1/4=25%になります。
分数から百分率(パーセント)を出す公式
最初に分子を分母で割り、その後に100をかけます。
例)
1/4⇒ 1÷4=0.25⇒ 0.25×100=25⇒ 25%
3/8⇒ 3÷8=0.375⇒ 0.375×100=37.5⇒ 37.5%
まとめ
前回の復習的な感じになりましたが、前回よりは理解していただけたがと思います。確率というのはギャンブル以外、はそうそう使うものではありません。せいぜい天気予報くらいですが、良く目にする雨の降る確率○○パーセントというのも、統計的確率です。しかし確率がどういうものかを理解するとその考え方や公式、理論などを普段の生活やなにか選択肢がある時、生かすことが可能になります。また壁にぶち当たった時や失敗してくじけそうな時にも、次の一歩を踏み出すための勇気になります。前回、前々回の記事でわからなくて今回の記事で少しでも理解できたのであれば、改めて読み直すとピンとくるはずです。
もちろん確率が全てではありませんが、パチンコ・パチスロ依存症を克服するためや、その後の生活に少しでも役に立ち、より良い人生を送るためのきっかけになることを祈っています。
次回からは少し具体的な例をあげて確率について書いていきますので、興味を持ってくれた方は楽しみしていて下さい。
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