パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-103

投稿日:2020年6月28日 更新日:

まだ、はじまったばかりのミィとの生活。今までの自分から抜け出すためには十分すぎる環境でした。しかし、そこに生まれた空虚感は元の私へ引き込みます。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

根雪

以前とは180度変わったように、穏やかに過ごせています。

それもこれも、ミィのおかげでしょう。

彼女はとても献身的に私に協力してくれていました。

できるだけ、お金を使わないように毎日、弁当を作ってくれます。

コンビニより安いから、という理由でペットボトルのお茶をスーパーで大量に購入してきていつも持たせてくれます。

気がつくと、2週間近くパチンコ・パチスロに行っていません。

ほとんど毎日、彼女の送り迎えをし彼女と過ごしているため、行かずに済んでいます。

財布の中身は、ほとんど減っていません。

タバコは買っていましたが、ヘビースモーカーというわけでもなかったので、多いときでも3日で1箱あれば十分でした。

このままで行くと、順調に借金も返し終わり”綺麗な体”になるのも時間の問題のような気がします。

そして、明日は給料日です。

自分の消費者金融の支払い、携帯電話代、駐車場代、そしてミィが借りてくれた消費者金融の返済があります。

すべて、支払っても数万円は残るでしょう。

本来ならば、きちんと計算して計画的にするべきですが、私は何となくしか考えていませんでした。

いままでは、給料を全部支払いに回しても足りなかったのです。

それが、今回からは手元に現金が残ることになります。

いくら支払いにかかって、いくら残るかよりも、手元にお金が残ることにテンションが上がってしまい詳しく計算しませんでした。

そう考えている内に、ミィにいくらか入れないといけないことを思い出し、やはりあまりお金が残らないと思うとテンションが少し下がりましたが、今までのことを考えると問題ないでしょう。

仮に全くお金が残らなくとも、ほとんどお金を使わないので心配ありませんし、バイトの給料は1ヶ月で考えると約5万円ほどになります。

小遣いとしては、十分すぎる金額だと思いました。

こう考えるとすべてが順調です。

今までの生活はなんだったんだと思います。

パチンコ・パチスロにハマっていた自分を悔やみました。

これが本来の人間のあるべき姿だなと、大げさに考えたりします。

営業から戻り、終了業務を済ませていると佐々木さんの席を無意識に見ていました。

相変わらず、たまに引き出しを開けるとメッセージの入った缶コーヒーが入っていましたが、会ってもいませんしメールもしていませんでした。

強烈に頭に残っている佐々木さんとの行為も、徐々に薄くなってきています。

少しずつ透けていき、そのうちなくなってしまうような気がしました。

そのことには、相変わらず恐怖に似た感情をもってしまいますが、私は無理にその気持ちを押し殺し、ミィとの生活を優先します。

きっと、それが正解でしょう。

タイムカードを押し、ミィを迎えに行きます。

雪は完全に根雪になり、この後の数ヶ月間は厳しい季節になります。

除雪された雪が道路脇に積み上げられ、車線が狭くなり渋滞にもなるでしょうし、路面が滑ることや視界が悪くなるので、車の運転にも気を使い疲労度は増すでしょう。

しかし、不安はありません。

ミィと楽しく過ごしていれば、春はすぐにやってくる気がします。

いつもの場所に車を停めると同時に、ミィがこちらに向かってくるのが見えました。

「おぉ、ベストタイミング!シンクロしてるね」

何気ないことにも、嬉しくなります。

「おつかれ、まさくん」

「おつかれさん」

「今日、夕食何しよう?」

「なんでもいいよ。冷蔵庫の中になんかあるでしょ?」

「そうね」

シートベルトをはめようとした時、膝の上に置いたバッグが足元に落ちてしまいます。

そのバッグをミィは初めて会った時から使っていました。

きっと何年も使っているのでしょう。

傷や汚れが目立ちますし、取っ手の部分は、色褪せてきています。

どこのブランドかもわからない、地味なそのバッグは、20代のOLが持つバッグには相応しくない気がしました。

「ミィ・・・。バッグ、ボロボロだな・・・」

「あ、うん。いいのよ・・・。気に入っているし」

こんな時、私は過去を後悔します。

パチンコ・パチスロにハマることなく、消費者金融や闇金に手をださなければ、すぐにでも買ってあげていたでしょう。

そしてそれを受け取った彼女の笑顔に満足したはずです。

私の中にある、空虚な気持ちは少しずつ大きくなり、形が変わるのを感じました。

見失い

その日の朝は、いつもより早く営業の準備を終わらせ一番に事務所を出ました。

今日は給料日です。

おそらく、すでに銀行のATMは長蛇の列でしょう。

早いうちに支払いは全て済ませたいと思いました。

銀行へ着き、ATMコーナーへ行くと思っていた通り、長い列が出来ていました。

結構な台数があるため、早く順番は回ってきそうですが、待っている時間は少しイラつきます。

お金をおろすだけではなく、支払いをしている人も見受けられるため、いつもよりは時間がかかりそうな気がしました。

15分程、待っているとやっと自分の順番が回ってきます。

ATMの前に立ち、残高を見た後、端数も含めて全てのお金を下しました。

すぐに、横に設置されているお金を入れる封筒に全て入れ、鞄にしまうとATMを離れます。

銀行を出た後、まずは自分の消費者金融を払いに行きました。

あいかわらず、自分の消費者金融は、支払いのみで”融資可能額”の欄は0円のままです。

ただ、少しずつですが残高は減りつつあります。

しかし、返済元金より利息の方が多く払っていることに改めて愕然としました。

次に携帯ショップに携帯電話代を払いに向かいます。

本来ならば、コンビニで支払いができる払込用紙が、郵便で届くはずですが部屋を追い出されたため手元になく、ショップに払いに行かなければ行けませんでした。

「そういえば、払ってない家賃はどうしよう・・・・」

管理会社からは、あれから連絡はきていませんが、いずれは払わなければいけないことを考えると少しテンションが下がります。

少し、気分が落ちましたが考えるのをヤメにしました。

最後にミィが借りてくれた消費者金融のATMに向かいます。

財布の目立たない所に入れておいた、カードを取り出しATMに入れました。

貸付残高200,000円。

画面を見ると最低支払い額は10,000円になっています。

しかし、ミィとの約束で20,000円ずつ毎月支払うことになっていました。

先ほどまで、たくさんあった1万円札はものの見事にどんどん少なくなっています。

銀行の封筒が薄くなっていく度に、気持ちが沈んでいくのを感じました。

私の一ヶ月の成果は、1日で泡のように消えてなくなっていくのです。

このことに少し絶望感を覚えながらも、ATMに1万円札を2枚投入しました。

支払いが済み、車に戻ると改めて封筒の中身を確認します。

数えてみると、1万円札が4枚、1千円札が5枚残っていました。

45,000円。

本来は1万円の駐車場代が今月は日割りのため、5千円で済むので残り金額は4万円です。

「ミィにいくら渡せばいいんだろう・・・」

ミィとの話し合いでは、全ての支払いを済ませてから決めるということにしています。

彼女に助けてもらっている身では、いくらにするかは私に権限が無い気がしました。

ミィにそんな気は無論ないでしょうが、そう考えるとミィに支配されている気持ちになり、とても窮屈になってきて気分が悪くなります。

しかし、今こうしていられるのも全て、ミィが受け入れてくれたおかげです。

ましてや、私の為に消費者金融で借金までしてくれています。

こればかりは、受け入れるしかありませんでした。

手元にお金がない・・・。

このことは、私をもの凄く不安にし、やる気や元気を奪います。

給料日の日に、全額お金が消えていく。

脱力感と同時に怒りにもにた負の感情が生まれます。

そんな気持ちを抱いたまま、営業を回り、その日の訪問を終え、事務所に戻りました。

事務所に戻ると、すでに数人の営業が戻ってきています。

その中の一人で、ほぼ同期の”木村”が声をかけてきました。

「あべさん、おつかれっす~」

「あ、木村さん、おつかれっす」

「今日、給料日だから軽く飲み会するんすけど、どうですか?」

「あ、いや、ちょ、ちょっと・・・わりぃ、遠慮しとくわ」

「そうすか・・・なにぃ、これすか?コレ?」

「イ、いや、そんなんじゃないけどさぁ」

木村は、冗談まじりに小指を立てて、私をからかってきます。

引きつった表情で冗談を返すのが精一杯でした。

今の私には、飲み会に行く余裕はありません。

おそらく、2次会までになり結構な金額がかかるでしょう。

そう考えると、行けないのもありますし、一応、きちんと支払いをした結果をミィに最初に報告するのが筋だと思ったからです。

本当は、行きたい気持ちをかなり我慢しました。

それは、みんなと飲みたいというよりも、佐々木さんが参加することがわかったからです。

途中で適当にみんなを巻いて、二人になりたいと思いました。

気がつくと、机の上に置いた携帯電話のメール受信ランプが光っています。

「あれ?メール。ミィかな?」

”あべさん、来ないんだ。残念・・・。”

メールは佐々木さんからでした。

私は、すぐに返信を打ちます。

”ごめん!今日はどうしても外せない用事があるんだ。近いうちに、必ずご飯いこう”

ミィの顔がチラつきながら、思わずこんな返信をしてしまいました。

佐々木さんのことは、もう会わない方が良いと思っていましたが、簡単に決意は揺らいでいます。

そして、自分の立場や状況を完全に棚にあげ、今の現状を窮屈に感じ、怒りの感情が全身を支配しました。

”わかった。必ずね!”

その後、すぐに来た佐々木さんからの返信を見て、少しだけ感情が落ち着きを取り戻します。

携帯電話を閉じた後、佐々木さんの包み込むような乳房や、しっとりとした真っ白い肌を想像しました。

攻撃本能を久しぶりに刺激されたことを感じ、気分が回復します。

男として真っ当な気がしました。

握り締めていた携帯電話が、ブルブルと振るえてランプが光ります。

「まさくん、おつかれさまー。あと少しで終わるけど、そっちはどぉ?」

メールを見た瞬間から、感情や本能がスーッと消えていきます。

なぜか、とても気分がすぐれない気がしました。

メールを見終わった後、返信をせずにそのまま携帯電話を閉じて事務所を後にしました。

 

103話終了です。

 

私はこの頃、消費者金融や他の支払いが多くて、支払いを済ますとほとんどお金は残っていませんでした。

闇金があった時はさらに、給料では足りないという状態です。

この状態は、ホント辛いです。一ヶ月の苦労や頑張りが評価されていない気になってしまいます。

当然、悪いのは自分なのですが、この心理状態はとても精神衛生上よくない状況です。

パチンコ依存症・パチスロ依存症の方の中には、こういう状況の方がいるのではないでしょうか?

その苦しみを回避するために、支払いをせずに、まずはパチンコ・パチスロ、みたいな・・・。

当時の私はそうでした。

そしてこの状況が、さらに私のパチンコ依存症・パチスロ依存症を加速させたのは事実です。

 

もう少し続きます。

104話↓

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