パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-107

投稿日:2020年7月26日 更新日:

以前の暮らしと180度変わった生活を送ることができています。

ほとんど彼女のおかげでしょう。

私はこの時すでに忘れています。ほんの数日前まで地獄のような生活を送っていたことを。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

味方する神

またしても負けられない戦いに挑みます。

もし、負けてしまうと望んでいた佐々木さんとの時間を手放してしまうことになります。

財布の中身は2万円。

打つ機種にもよりますが、勝てる確率が高い軍資金とは言えません。

今まで、何度も負けてきました。

勝てる保証など、何処にもないのです。

しかし、入り口のドアをくぐる前からそのようなことは頭にありませんでした。

今はただ、台の前に座りハンドルを握るか、レバーを叩きたいことで頭の中がいっぱいになっています。

店内に入り、雑音のなかに飲み込まれるとさらにその思いは強く変わります。

すでに、佐々木さんの白くしっとりと湿った肌や、大きな胸や、緩やかなカーブを描いている腰回りのイメージは頭から消えていました。

私は、パチンコ依存症・パチスロ依存症。

人間が本来持つ本能よりも、目の前に映る液晶に図柄が揃う事とレバーを叩き、リールに図柄がそろう事が何よりも重要でした。

台を探そうと店内をぐるっと一周することにします。

パッと見、客つきは半分くらいでしたが、回収日なのか目立った出玉はありません。

しかし、このまま他店に移動することや”打たない”という選択肢はありませんでした。

「早く打ちたい」

今、私の脳を支配するのはこれだけです。

最初にパチンコの島を歩きます。

昨日までの2連勝は、羽物で得た勝利です。

最初は、パチンコを打つなら甘デジをと考えていましたが、羽物が気になってしまいます。

勝ちのイメージが強く残っていたからです。

もちろん釘や台の傾斜など、出玉につながることは何も考えていません。

根拠なく、勝てた台だから勝てるだろうといった短絡的な理由でした。

羽物が並ぶ島を歩くと空いている台で1台だけ30回当っている台を発見します。

とりあえずタバコを上皿に置き、台をキープします。

いつもならこの時点で、着席して打ち始めていたでしょうが、この日は違いました。

どうしても、スロットが気になっていたのです。

と、いうよりもスロットを打ちたいと思っていました。

当然ですが、羽物よりスロットの方が大きく勝てます。

昨日までの2連勝も気持ちよかったですが、スロットで連チャンする時の気持ちよさには勝てません。

それに軍資金は2万円あります。

打とうと思えば、打てる軍資金が財布には入っているのです。

私は、そのままスロットの島に向かいました。

最初にメインである北斗の拳や吉宗を物色します。

パチンコとは違い、そこそこ客はついていましたがどの台もそれほど回数はついておらず、箱にコインが入っている台もほとんどありませんでした。

すぐにキングパルサーの島に向かいます。

見ると2人しか座っていません。

カド台から順番にゲーム数を確認していきます。

そこで、目を疑うようなゲーム数でやめられている空台を発見しました。

「マっ、まじかっ!」

データランプに示されているゲーム数をみると、940ゲーム。

当たりは、ビッグ0回のレギュラー2回。

しかも、最初のレギュラーを引く時にも、約900ゲーム、ハマっています。

おそらくストック切れの心配もないでしょう。

迷わず着席し、サンドに札をいれコインを下皿に流し込みます。

キングパルサーの天井は、偶数設定で1024ゲーム、奇数設定で1280ゲームです。

仮に奇数設定であっても手持ちの軍資金で十分足ります。

湧き上がるような興奮が全身を駆け巡りました。

もちろん、天井まで行きレギュラー単発で終われば負けです。

しかし、私の頭の中には、手持ちの金額で当りを確実に引くことができ、大連チャンすることしかありませんでした。

こんなに良い台を拾うことができたのは久しぶりです。

根拠はありませんが、確かな流れの良さと手ごたえを感じます。

本来の自分を取り戻すことができるのです。

神がもしいるのなら、すべての神が私の味方のような気がしました。

後は、ボーナスを揃え、連チャンさせるだけです。

デキる男は、思わぬ幸運も引き寄せることができます。

負けることなどありえません。

空に見える星

早く打ちたいのをグっとこらえ、先ほ台に置いたタバコを取りに羽物の島に向かいます。

心なしか早歩きになっていました。

タバコを手に取り台へ戻り、早速コインを投入しスタートです。

最初は演出がほとんど出ませんでしたが、心は落ち着いています。

手持ちの軍資金で当たりが確約されているのです。

気持ちには十分余裕がありました。

投資金額4千円目、偶数設定の1024ゲームを超えてしまいます。

しかし問題ありません。

1280ゲームの天井を迎えることはできるのです。

後は何連チャンするかというだけでした。

気にせずコインを投入していきます。

気がつくと1万円がなくなっていました。

ゲーム数は1242ゲーム。

一瞬、イヤな予感が頭の中に渦巻きます。

”天井越え・・・、ストック切れ・・・”

何度か経験している、最悪の事態です。

思わず、次の千円分のコインを下皿に移す前に、手が止まりデータカウンターを改めて確認しました。

「い、いや、大丈夫だ・・・2回前に900ハマってる、ストック切れはありえない」

自分に言い聞かせるようにコインを投入しレバーを叩きはじめます。

そしてっ!

1275ゲーム前兆が始まります。

いつもより緊張感がMAXになりました。

「よしっ!これだ!」

無事、ドットには”WIN”の文字。

ボーナスゲットです!

「マジで、ビビッたわ!」

そう独り言をつぶやきながら、7図柄を狙います。

左、右とストップボタンを押し、7図柄がテンパイすると、体の中から湧き上がるものを感じました。

そして、一直線にボーナス図柄が並びます

まだ、勝ちが確定しているわけではありませんが、安堵感が全身を包みました。

投資金額11,000千円。

後は、連チャンさせるだけ。

なぜか、単発で終わる気がしません。

もちろん、設定1でも60%以上が128ゲーム以内に次のボーナスが引けるというのもありましたが、そんな理屈抜きで勝てる気がしました。

ボーナスが終わり、改めてBETボタンを叩きゲームスタートです。

10ゲームを過ぎて、すぐに前兆と思われる演出が始まります。

そして15ゲーム目、期待通りボーナスゲットです。

レギュラーボーナスでしたが、問題ありません。

また、連チャンすれば良いのです。

いや、今の自分ならするでしょう。

こんな感覚は久しぶりでした。

頭の中に、負けという恐れがない感覚。

今、私が感じる感覚は、ボーナスが告知された時の興奮とボーナスを消化している時に感じる安堵感でした。

この感覚に酔いしれ、全身を満たすことで自分を取り戻すことができるのです。

その後も連荘を重ね、大きなハマリもなく、進めることができます。

気がつくと、3箱のドル箱にコインがいっぱいになっていました。

「お客様、このボーナスが終了終わりましたら、終了になりまーす」

レギュラーボーナスを消化中に、そう声を掛けられ、負けられない戦いは終了しました。

この後、まだまだ連チャンする可能性を感じ、ここで終了するのは悔やまれましたが、閉店ですのでしょうがありません。

コインを流すと約2,800枚。

3連勝、しかも大勝で終えることができました。

換金を済ませ、車に戻った後、改めてお金を数えると、65,000円が入っています。

これで、佐々木さんとのデートも心配ありません。

このまま勝ち続けれれば、バイトも辞めることができるでしょう。

自分の借金もミィの借金もあっという間になくなるはずです。

気分は負け無し、孤高のギャンブラー。

求める全てを手にすることができる気がしています。

車のヘッドライトを点け、空を見上げると冷えた空気のはるか向こうに、たくさんの星が輝いています。

しかし、空の奥に漂う、真っ黒な雲には全く気付くことができません。

 

107話終了です。

 

言うなれば、パチンコ・パチスロだけではなくすべてのギャンブルは理不尽さを抱える”確率”のゲームです。

この時の私は、タイミングよく、たまたま3連勝しただけで、そこには何も根拠はありません。

ギャンブルが持つ理不尽さは、必ず闇を抱え目の前に現れます。

どんな方にも経験はあると思いますが、勝ち続けてしまうことってあるんですよね。

しかし、その代償は何倍にもなって自分に襲い掛かってきます。

不幸とかネガティブは、自分の知らないところで大きく育つのです。

 

もう少し続きます。

108話↓

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