パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-118

投稿日:2020年10月18日 更新日:

結局全ての思惑が上手く行かず、2日後にせまった闇金の支払日に私の心は大きく追い込まれていきます。

そして、またいつもの場所へ・・・。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

その先

とてつもない緊張感の中、ドアが開き雑音の中に飲み込まれていきます。

全身にそのノイズを浴びると少しだけ緊張感がほぐれました。

資金は1万1千円。

また、大きく分が悪い勝負に出ることになります。

しかし、しょうがありません。

2日後までに最低でも2万5千円が必要なのです。

私の選択肢は一つしかありませんでした。

今日勝つしかありません。

少ない資金に怯えながら出来るだけ”勝ち”に近い台を探すために、店内を歩き物色します。

しかし、イベント日でもない今日、どれを打っても同じような気がしてきました。

今ある資金など1時間もしないうちに飲み込まれるでしょう。

私は改めて恐怖しました。

しかし、パチンコ・パチスロを打たないという選択はできません。

今の手持ち金額では、返済できないのです。

まるで、ホールに閉じ込められ、パチンコ・パチスロを打たないとこの場所から出られないような感覚でした。

結局、私が座ったのはいつものキングパルサー。

少ない資金でビッグボーナス3連チャン、4連チャンすればなんとか支払いを乗り越えることができるでしょう。

恐るおそる最初の千円札をサンドに入れます。

そして、下皿にコインが置かれたのを見たとき、全ての恐怖から一瞬だけ解放されました。

後はコインを入れレバーを叩くだけです。

改めてデータランプを見ると128ゲームでヤメれられている台です。

次のゾーンである256ゲームまで回せば、当たりを引けるかもしれません。

しかし、これはいつもの単なる私の希望です。

当たりを確実に引ける可能性など、わずかでした。

それでも、投資を止めることはできません。

気が付くと残り資金は4千円、ゾーンである256ゲームをあっさりと越えていました・・・。

残り数枚のコインを回し、1枚だけ余ったコインをポケットにいれ席を立ちます。

店内を呆然と歩きながら、台を探します。

何としてでも残り4千円で、勝たなければいけません。

背中に冷たいものを感じながら、台を探しました。

残りの軍資金を考えると、勝てる可能性は著しく低くなります。

そのことに気付いてはいましたが、ここで引くことはできませんでした。

全ての答えは、パチンコとパチスロを打つことです。

2日後の支払いの恐怖に打ち勝つためには、ここで勝負するしかない衝動に駆られています。

また、この恐怖を取り除くためには、ジャンプではなく全額返済しかないのです。

いつものように資金が少なくなった時に向かう、羽物や甘デジの島を避けミドルタイプで一発を狙う思考に陥ります。

そして、店内で一番活気のある、海物語が並ぶ島に来ました。

大当たり回数18回。

見ると結構回されている台です。

何とかなる気がしました。

これも、正しく言えば「何とかなってほしい・・・」という単なる希望です。

危機感が大きく渦を巻き、体中を駆け巡ります。

しかし、銀色の玉がジャラジャラと音をたて皿にのると全ての恐怖は吹き飛びます。

「勝てる時は少ない資金で当るはず」

このことだけが私を支えます。

そしてハンドルを握り、液晶を見つめると全てから解放されるのです。

が、それもわずかな時間でした・・・。

最後の玉が消えて行くのを虚しく見つめながら席を立ちます。

ドアが開き空を見ると。大粒の雪がしんしんと降り注いでいました。

明日に迫った闇金の支払いが頭からはなれません。

財布の中は小銭だけ。

そんな朝でも風景だけは変わりませんでした。

「まさくん、お弁当忘れないでよ~」

「・・・うん」

体の力が入りません。

重い鎖を全身にまとっているようでした。

ミィを送り会社に着くとさらにその鎖は重くのしかかり、私の中から力を奪っていきます。

営業の用意をしながら、明日の支払いが頭から離れませんでした。

車に乗り込むと思わずため息がもれます。

時間が刻々となくなっていくのを感じて正常に思考が出来なくなっていました。

あの時の恐怖がよみがえります。

何時間もマンションの一室に監禁され、男がどこかに私のことで電話しているあの恐怖です。

「自分はこのままどうなってしまうんだろう・・・」

”わからない”ということが得体の知れない恐怖に変わり、その感覚を何時間も味わされるのです。

あの時、ミィが助けてくれなければ確実に私の人生は終わりを迎えていたでしょう。

わずか数万円で人生が終了・・・。

そう考えると、さらに苦しくなりました。

朝のアポイントがありましたが、スケジュール調整の連絡を先方にいれ、とりあえず大型スーパーの駐車場に車を停めます。

何としても、最低2万5千円を明日までに用意しなければいけません。

私の中が漆黒の闇に覆われてきました。

光など粒ほどもありません。

時間だけが刻々と過ぎていくだけです。

しかし、お金を用意する術が全くありません。

八方塞がりでした。

目の前のフロントガラスに大粒の雪が積もっていくのを見て意識が遠のいていくのを感じます。

私は、無意識の内に携帯電話を開いていました。

「はい、希望ファイナンス」

「あ、あのう・・・あべまさたかと申します・・・」

「あべ・・・さん?どうしました?」

電話に出たのは、受付の男です。

「い、いやあのう・・・、以前にもお世話になったのですが、またお金を借りたくて電話しました・・・」

「あ、はい。少々お待ち下さい」

雑音交じりの保留音が受話器の向こうから聞こえてきます。

以前に感じた苦しみがよみがえると、手のひらにはびっしりと汗をかいていました。

1分ほど待たされ、保留音がとまります。

いつもの男が電話にでます。

「あべさん。どうした?」

「あ、すいません・・・また、入用がありましてお金を借りれないかな・・・と」

「いくら?」

「5万円なんですが・・・?」

「5万!?どうしたの?」

「い、いや・・・あの、急に出張が決まりまして・・・立替が必要なんです・・・」

「あ、そう。ちょっとまって」

また、電話が保留に切り替わります。

電話の向こうで何が行われているかはわかりません。

おそらく私の情報などを見ているのでしょう。

私は、少し焦りました。

何らかの理由で貸してもらえない事態になれば、明日の返済ができません。

背中に何か冷たいものを感じます。

すぐに保留音がとまり、男がでました。

「あべさん。大丈夫か?返せるの?」

「あ、はい。そ、それは大丈夫です!すぐに清算してもらえるんで・・・」

「ほんとか?わかってると思うけど、うちの返済10日後だぞ」

「大丈夫ですっ!」

ここで、やっと光を感じます。

これで明日の返済は可能になるでしょう。

「でも、5万は無理だ。3万なら貸す」

「えっ!・・・。5万無理ですか・・・」

ここで思わぬ減額です。

しかし、背に腹はかえられません。

3万あれば、明日の返済は可能です。

私に選択権などありません。

心の奥では、5万円入る気になっていました。

明日のジャンプする返済金を除けば2万5千円財布に入っていることを想像していたのです。

それを資金にまたパチンコ・パチスロが打てるとも思っていました・・・。

「わかりました。3万円お願いします・・・」

「じゃぁ、事務所こい。いつ来るんだ?」

「すぐ・・・。30分くらいでいきます」

ここで、私の中に新たな恐怖が生まれます。

3万円を借りることができたので、明日の返済は可能です。

しかし、そうすると5千円しかのこりませんし、元金は返済できないのでまた最低2万5千円が必要ということです。

となった場合、今日借りた分の支払いが、10日後に最低1万5千円。

さらに翌日には最低2万5千円返済しなければいけないのです。

このことに気付いた時、「完全に詰んだ・・・」と思いました。

バイトの給料を考えても絶対に足りません。

会社の給料日もまだ先です・・・。

だけど、もう引くことができないと感じます。

時間はまだあります。

パチンコ・パチスロで10万勝つこともありえるのです。

なにも根拠はありませんが、そうなると無理やり自分を信じ込ませました。

3万円を手に入れ、闇金のビルから車に戻りため息をつきます。

財布にいれた3万円を見つめると、この先にまっている地獄など微塵も感じませんでした。

今だけは希望やプライドを感じることができます。

夕方になり、会社に戻る前、コンビニの駐車場に車を停めると無意識の内にまた不安が襲ってきました。

明日の返済をすると財布には5千円しか残らないのです。

そして10日後と翌日にはまた返済をしなければいけません。

この状況にいてもたってもいられなくなりました。

「早くこの状況からぬけだしたい・・・助かりたい・・・」

また、無意識の内に携帯電話を開いてメールのボタンを押し、すぐに文章を打ち込みます。

”ミィ。おつかれさま。ごめん、今日も少し遅くなりそうなんだ。直接バイトいくから先に帰ってて”

 

118話終了です。

 

もう少し続きます。

119話↓

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