パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-34

投稿日:2019年2月26日 更新日:

闇金の策略にまんまと引っかかり、さらなる地獄へつき進んでいる私です。出張も残り少なくなってきましたが、私の苦しみはさらに泥沼化してきました。闇金の支払を控えた私ですが、とりあえずは手持ちの現金で利息分は払えそうです。しかし私はパチンコ・パチスロ依存症。この後はどんなことが待ち受けているのでしょうか。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

今ある危機

目を覚ますと洋平はすでに身支度を終えていました。前日は私と営業に回り、残り少ない出張の間に結果を残そうとかなり気合が入っています。

「兄貴おはようっス!!」

「あ、早いな。おはよう」

「朝飯食いますし、車混んでるの避けるんで早めに出ます」

「そっか。わかったよ」

洋平が出て行った後、歯を磨きながらぼんやりと考えていました。

「今日闇金の支払いをしたら、残金3万5千円位か・・・。明日は2社払わなければいけないから、それ払ったら残り5千円・・・」

そう考えると朝のけだるい感じが急にざわざわとした感覚になってきます。今、財布に入っている5万円ちょっとが、あっという間に5千円になってしまうことに改めて私は危機感を覚えました。そしてあくまでも利息しか払っていないため、私の現状は何一つ変わっていないことに改めて絶望を感じるのです。

「やばい・・・本当にヤバイ。闇金なんとかしなきゃ・・・」

しかし私に有効な手段はありません。

ウィークリーマンションを出て、朝食を買おうとコンビニに寄りました。郵便局が開く9時まではまだ時間があります。

スポーツ新聞を読みおにぎりを頬張りながら、この現状を何とかしようと考えていました。

「この後、闇金払って残り3万5千円・・・。ていうか10日ごとにこんな状態はもう無理だ・・・。」

「どうしよう・・・」

「どうしよう・・・」

「ドウシヨウ・・・」

どんなに考えても良い策は浮かびません。そしてパチンコ・パチスロ依存症の私が思いつくのは、パチンコ・パチスロです。しかし私の中で「闇金」への恐怖はさらに大きくなっていきました。想像が恐怖を増幅させています。それは昨日の電話がそうさせたのもありました。きっとこういう人を裏切ったらもの凄い報復があるだろうと想像したのもありましたし、改めて10日ごとに4万5千円を支払わなければいけない事実に絶望を感じたのがとても大きくなりました。

時計を見ると8時50分になっています。私は郵便局に向け車を走らせました。

郵便局に着き送金を完了します。闇金への送金1万5千円と郵便為替の代金を支払い車にもどります。そして闇金に電話をしました。

「はい。地獄金融」

「あ、あべともうします。」

「あ、あべさん」

いつもの男でした。

「あの、いま送金しました」

「そうか、わかった。じゃあまた10日後」

10日後という言葉が重く私にのしかかりました。すぐにでも闇金を何とかしなければいけないことはわかっていましたが、その反面少しの安堵感が体を包みふわりとした感覚に私を包みます。

車の窓から差し込む朝日がとても眩しく、目を閉じた後にまぶたの裏に無数の色とりどりの光がみえました。その光はとても綺麗でそして鋭く絶望を照らしています。

酷い脱力感はそのまま体に残っていますが、私は車を走らせ仕事をはじめました。

不安と罪と

営業を数件回った後、時計を見ると11時を少し回っています。

外を見るとパチンコホールが目に入りました。

「資金は3万5千円・・・だけど明日も闇金の支払い・・・」

予定では今日の支払いの前にまだ資金が5万円ある時にパチンコに行き、勝って闇金を全て返済するつもりでした。しかし思いがけない2件の見込み客と、洋平の営業の同行でその予定は崩れました。5万円の軍資金のはずが3万5千円の軍資金に減っていることに一抹の不安を覚えます。

「はやく闇金をどうにかしたい。もうパチンコしかない。大丈夫、勝つんだ」

今抱えている問題の全てを解決する方法は、パチンコしかないという思考になっています。パチンコ依存症・パチスロ依存症の思考法。もちろんこれは間違いです。だけど追い込まれれば追い込まれるほどこの思考は強固でした。

この時の私は営業の仕事を長くやっていましたが、これまで仕事中にサボってパチンコに行くことはなかったです。もちろん誰かに見られることを考えると大きなリスクでしたし、小心者な性格もあってのことです。

そんな私でしたが、闇金のことを含めもうすでに破綻していてどうにもならなくなっている状態に改めて落胆し大きく絶望しました。そしてそれは大きな恐怖です。その恐怖の中身は闇金に対して得体の知れない恐怖、自分の収入を考えると現在の支出考えるとすでに破綻していてもうどうにもならない状態になっていること、そのことがミィにしれてしまうとミィがそばからいなくなっていしまうのではという恐怖、そしてもうパチンコ・パチスロが打てなくなるかもしれないという恐怖でした。

パチンコ依存症パチスロ依存症の私がこの恐怖を取り除く術は一つです。

私は駐車場に車を停め、ホールの入り口へ進んでいきました。

負けるとさらに地獄が待っているという恐れと、仕事をサボってパチンコを打つという罪悪間を必死に胸にしまいこみ、駐車場の中を歩いているともの凄い緊張感と興奮に体全体が包まれます。それと同時に神経一本一本と神経の先まで走り巡る高揚感がたまらなく私を刺激して生きてる実感を覚えました。

ホールの中に入ると客はまばらです。早く打ちたい気持ちをグッとこらえてホール内を一周します。パチスロのシマに着くと客は5人しかいませんでした。ほとんどの台が空き台ですが、当然のように回されていなくはじめて入ったパチンコホールなので状況は全くわかりません。

私が座ったのは「吉宗」。追い込まれている私は、一撃を狙っていました。当然ですが分が悪い勝負です。冷静に考えれば手持ちの3万5千円がなくなる確率の方が高いでしょう。

しかし私は台に座る時にはすでに負けることは頭にはありません。それよりも一撃で闇金の借金を綺麗にすることだけを考えています。

そして財布から札を取り出しコインサンドに投入し、出てきたコインをパチスロ台に入れレバーを叩きました。

瞬間、私にまとわりついている全ての恐怖心が吹き飛びます。さっきまでの怯えていた私はこの時には打って変わって別人になっていました。この変わり目の瞬間の快楽がとても好きでした。負の状態からそれを打ち破るこの境目の瞬間に世界が変わる気がしていました。

2千円目のコインが下皿に流れた時、携帯電話のバイブがポケットの中で鳴りました。この瞬間、本能的に嫌な予感を感じます。見ると明日支払いの闇金です。

急いで、店の外へ出て電話に出ます。

「はいもしもし、あべです」

「希望ファイナンスです」

「あ、はい・・・」

「あべさん明日支払日だ、何時に来るんだ」

「じ、実は、まだ出張で明日は支払いにいけないんです。また郵便為替でいいでしょうか」

「はあ?またかよ、そんなこと言って金あんのか?」

「は、はいお金は大丈夫です。でも出張なんでいけないんです。次回は大丈夫だと思うんで必ず伺います」

「そんなこと言っておめぇ前の時、午前中に送るっつって遅くなっただろ」

「はい、すいません。明日は、明日は必ず大丈夫です」

「ちっしょうがねぇな、明日1分でも遅れたら会社電話すっからな」

「は、はいっすいません・・・」

「で、いくら入金すんだ?」

「すみません。ジャンプで・・・」

「わかった。じゃぁ1万5千円だな」

「はい」

この闇金は前日のように、郵便為替を認めないということは言いませんでしたが、電話の声はとても乱暴でした。ヤ○ザのような口調でまくし立てられ、私はすっかり意気消沈し恐怖で電話を持つ手がガタガタ震えていました。

「もうだめだ・・・闇金だけは何としてでも払わないと・・・」

店内にもどり席に座りましたが、さすがに打つ気にはなれません。そして下皿にあったコインをタバコに変え、店を後にします。闇金への恐怖と絶望が「パチンコを打ちたい」という気持ちを上回ったのです。

この時私は「助かりたい・・・」の一点でした。

車にもどりキーを回そうとするとまた携帯電話がなります。

「はい、あべです」

「あ、もしもしリッチファイナンスです」

もう1件の闇金です。

少しだけ残っていた、命の源を吸い取るようなその声に、私はさらなる絶望に身を委ねるしかありませんでした。

 

34話終了です。

結果的にですが、とても運が良いタイミングでした。これが2万3万とつぎ込んでいる時に電話が来てたらと考えたらゾッとします。もしそうだったら間違いなくパチンコ・パチスロ依存症の私は、お金がなくなるまで突っ込んでいたでしょう。2千円負けとはいえ翌日の闇金の支払いは大丈夫そうですね。

しかし問題は何も解決していません。借金はなにも減っていないですし、家賃や光熱費はたくさん未払いがのこっています。もっといえば私のパチンコ依存症はどんどん酷くなっていきます。変な言い方ですが、今回は「恐怖」によってパチスロが打てなくなっただけです。

「打たなかった」のではなく「打てなかった」のです。これに気付いていない私はこの後さらに苦しむのでした。

 

まだまだ続きます。

35話↓

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