パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-37

投稿日:2019年3月27日 更新日:

長かった出張が終わりました。そして私の借金の状況は、ますます悪くなっていってます。それは一番のネックである、闇金によってその現実を突きつけられました。どう考えても自分の力ではどうにも出来ない状況の中、このままにしておけば更なる苦しみがまっていることを想像してさらに私は追い込まれていくのでした。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

約束

ミィとの待ち合わせ場所に着くと駆け足で彼女は車に近づいてきます。

「いやぁーん、まさくんお帰り!久しぶりだね!」

「ただいま」

彼女の屈託の無い笑顔に私を支配する、恐怖や苦しみは少しだけ軽減されました。

「どうする、ごはん?」

「あ、あ、うん。どうしようか?」

「何か食べてから帰る?それとも作ろうか?」

この時、私の所持金は100円にも満たない状態です。外食など絶対できません。そのことがとても恥ずかしくもあり、どうしたらよいかわからなくなりました。それに自宅で作って食べるにも食材を買わなければならず、買い物も出来ない状態でした。

「あ、あ、あのさ出張で色々使ったのもあってちょっと今、手持ちがないんだよな・・・」

「あ、うん」

空気が少し変わった気がしました。さっきまでの楽しい雰囲気がなにか不穏なものに感じます。

「じゃぁ、なんか作るよ。食材買って帰ろう」

「うん」

この時。彼女はなにも気にしていなかったのかもしれません。ここ数日の恐怖と苦しみで、何か空気が変わったと私が勝手に勘違いしていただけだと思います。

これまでも、二人で食事をするための買い物で彼女が支払いを済ませることは何度かありました。

きっと彼女は「ふーんそうよね、給料日前だし、出張で色々お金も使うだろうから、ないのもしょうがないか」位に思っていたでしょう。それなのに私は勝手に想像し、お金が無いことをとても恥ずかしく感じていましたし、なぜか闇金の借金や生活費の支払いをしていないことがバレてしまうと勝手に思い込んでしまいました。「お金ないんだよな」と言わず「手持ちないんだよな」といったのはせめてもの抵抗です。

スーパーに着き、買い物かごとカートを押す彼女の楽しそうな顔を見て、また少しだけ幸せな気持ちにさせられます。

だけどその奥には、恐怖と苦しみがピッタリと張り付き、隙があればいつでもまた私を支配する様子を伺っていたのでした。

彼女は迷いなくテキパキと食材をかごにいれていきます。じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、肉・・・。もうすでに何を作るか決めいるようです。

一通り食材をかごに入れ終わりレジに向かう前に急に立ち止まりました。

「ちょっと、まった!」

「うん!?」

「まだ買うものあった」

「そ、そう?」

「アイス買うの忘れてたっ!笑」

「笑」

「私、とって来るからまさくん並んでて」

「わかった」

彼女は1分もしないうちに戻ってきます。

「早いなっ」

「いつも食べるやつ決まってるじゃん」

「ピノだろっ」

「うん笑」

「今日はカレー?」

「うん、明日も食べられるでしょ」

「う、うん」

レジが打ち終わると、彼女が支払いを済ませ、そのカゴを私に渡しました。

「まさくん、袋詰めしてよ」

「OK」

こんな時間が、この先ずっと続けばと思えば思うほど私の中にある黒い恐怖は大きくなっていきました。

再び

部屋に着き、ドアを開けるとたくさんの郵便物が溢れていました。ほとんどがチラシですがその中に埋もれた請求書や督促状がひときわ目立つような気がして、急いでチラシと一緒にまとめました。

「郵便物たくさんだね」

「お、おう」

「まさくん着替えなよ」

「うん・・・」

買い物袋を置き、その郵便物とチラシの塊をもってクローゼットのある部屋でチラシと郵便物を分けました。そのほとんどが請求書や督促状です。私は郵便物の塊をクローゼットに投げ込み、着替えを済ませるとチラシだけ持ち、彼女の横にあるごみ箱に捨てます。

「まさくん、ご飯のスイッチいれてよ」

「はいよ」

いつも幸せな時間のはずの何気無い会話の中でも、今回は私の気分は晴れていませんでした。どうしてもたくさん来ている請求書が頭から離れず、純粋に楽しめなくなっています。

そしてさらに私の気を重くしているのは、それらを解決する術がないことでした。

「まさくん、できたよー!」

「お、うまそうだね」

「でしょ」

「ずいぶん、たくさん作ったね」

「うん。明日も食べてね」

「うん」

「明後日は、冷凍食品買ってあるから。ちゃんと食べてよ。あたし明日から忙しいから次来るの来週になるから」

「う、うん。ありがと・・・」

彼女が今日カレーにしたのは、お金がない私を見越してのことです。カレーであれば次の日にご飯を悩むことはありません。そしてアイスを取りにいった時に冷凍食品も買っていたことを今気付きます。その優しさが私をとてもしめつけました。

「ごちそうさま」

「ごちそうさまでした」

「ふぅ、うまかった!」

「まさくん、お風呂いれてよ」

「あ、うん。わかった」

浴槽を洗っている間も、闇金のことや支払いのことが頭から消えません。たくさん来ている請求書や督促状のこともあり、私の頭はさらに混乱していました。

いつもなら楽しくて幸せを感じる時間を、純粋に楽しめない自分に脱力感を覚えます。そしてその原因には解決法が見つからないのです。

「先に入る?」

「まさくん先に入りなよ」

「いっしょに入る?」

「いヒヒ笑」

「笑」

私は失いたくないと思いました。諦めかけていた自分の心を奮い立たせ、何とかしようと改めて決意します。

「絶対解決しよう。まずは闇金何とかしてやる!」

いつものことですが、何も根拠はありません。

カーテンの隙間から差し込む月明かりが、横に眠る彼女の顔を少しだけ照らしています。

「ねぇ、まさくん」

「ん?あれ?起きてたの?」

「あたし、海行きたいな。前も言ってたでしょ。付き合う前にも行った、ちいさなトンネル抜けたところ」

「うん」

「次、休み一緒の時にいこうね。約束よ」

「うん、わかったいこう」

ちいさなトンネルを抜けてその海に行ったのは約一年後になります。

だけどそこに彼女はいませんでした・・・。

 

次の日会社から帰ってきて部屋に戻ると、全ての請求書に目を通します。計算すると未払い分と消費者金融の支払い分を合わせると約10万円あることがわかり、改めて絶望を感じはじめました。プラス闇金への支払いです。明らかに給料では足りません。

こうなったのは、全て闇金に手を出してからです。闇金をどうにかしないことには、この悪循環から抜け出せないのは明らかでした。

布団に入ってからも、解決策は見つからずいましたが、闇金だけはすぐにでも返済しなければどうにもならないと感じ、まずは闇金を全て返済することを考えます。私はこの苦しみから、逃げたい気持ちでいっぱいでした。

「闇金・・・」

気がつくと私は眠りについています。

夢を見ていました。

二人で約束した海へ向かっています。小さなトンネルに入ると目の前に少しずつ海の青さが広がってきました。

となりで彼女は微笑みながら楽しそうに話しています。

自分も笑いながらうなずいています。

はしゃぎながらトンネルを進むと彼女の笑い声が少しずつ遠くなっていきます。

出口をぬけると広がっている海の青さが急に黒く鉛色に変わりました。

ビックリした自分は助手席の彼女に視線を向けると助手席には見知らぬ男が座っています。そしてゆっくりとこちらに向かって低い声でこう言いました。

「逃げられると思ってんの?」

 

37話終了です。

給料日目前、彼女のおかげで食事は出来ています。しかし解決しない問題を解決しようと色々頭を悩ませますが、解決策は出てきませんでした。単純にお金の問題でお金が足りないということなので、当たり前ですね。

普通ここまで苦しめば、どうにか色々なことを駆使して解決に向かいそうなものですが、この時の私はパチンコ依存症真っ只中です。もっともっと苦しみます。

 

まだまだ続きます。

38話↓

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