パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-40

投稿日:2019年4月13日 更新日:

洋平からステップアップの為の転職をすることを聞いた私は、自分とあまりにも違う洋平を羨ましく思い、嫉妬し、そして絶望しました。とりあえず給料直後だったのもあり、闇金はすべて返済しましたが、他にも未払いの支払いなど問題は山積みです。そして何よりもの問題はパチンコ依存症・パチスロ依存症ということになります。私はどのような行動を行動をとっていくのでしょう。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

寂しさ・・・

朝起きた時カーテンから透けて見える朝日が不快に感じます。私の中にある恐怖や不快感などの違和感は、闇金を払ったあともまとわりついてはなれません。その違和感は仕事での疲れやストレスではなく、間違いなく払っていない支払いに対する不安や恐怖でからくるものです。

その証拠に起きてすぐに起きてすぐにコップの水を流し込んでも、少し熱めのシャワーで体を流しても消えることはありませんでした。

どんなにクローゼットの奥に請求書や督促状を押し込んでも、そのことが頭から離れず私を苦しめています。

「はぁ~何か調子悪ィな・・・」

違和感の元凶に気付いていましたが、気付かないフリをします。考えたところで今の所持金ではどうすることもできません。

会社に着くと洋平が営業に出る準備をしています。

「兄貴、おはようございます!」

「おう、おはよう。洋平、課長には言ったのか?」

「はい・・・。今日戻ってきたら辞表出そうと思います。」

「そうか・・・」

この時、私は感傷的になったりなど特別な感情にはなりませんでした。というより余裕がなかったのです。私は恐怖や不快感に支配されています。これを何とか取り除きたい気持ちで他のことが入る隙間はありません。

営業に出てから会社を訪問している時も身がはいらず、ただ商品のパンフレットを置き「何かありましたら、こちらにご連絡くださるよう担当者にお伝え下さい」と受付の女性に伝え、そのまま帰るというのを繰り返していました。いつものように獲得しようという前向きな気持ちは、少しもありません。

昼になりコンビニに立ち寄ります。弁当の500円も高く感じて思わず手に取るのも躊躇しました。結局、手にしたのは100円セールのおにぎり2個です。いつもは手に取るスポーツ新聞も買いませんでした。

車の中であっという間に食べ終わり、トイレを借りようと改めてコンビニに入店します。トイレまでの通路を通った時に、パチンコ雑誌が目に入り思わず立ち読みしました。

ここで、ふつふつと私の中のパチンコ依存所・パチスロ依存症が湧き出てきます。そして私の頭の中がパチンコ・パチスロでいっぱいになった時に、靄がスーッと晴れるように恐怖や不安などの違和感が消えていきました。

「資金は・・・2万6千円くらいある!勝負だ。勝って全部払ってやる!」

もちろん、勝てる根拠は何もありません。

車に戻ると携帯電話がなります。見ると会社からでした。

「もしもし、あべです」

「あべさん、お疲れ様です」

女性事務員からの電話です。

「あべさん。今回の出張の時に渡した出張費の前渡金、今日もどったら領収書提出してください。あ、お釣りもあったら一緒に」

「は、はい了解しました・・・」

予めもらっていた出張のお金のお釣りを使ってしまっていたのを忘れていました。清算すると約5千円は返さないといけません。今日の勝負は約2万円ますます不利な勝負になってしまいました。

「しっ、しょうがないな・・・だけど問題ない!勝つ!!」

もちろん、なにも根拠がありません。

会社に戻り、出張費の清算を済ませると丁度洋平が課長のデスクから戻ってきました。

「言ったのか?どうだった?」

「はい。言いました。課長了承してくれました。今月の末までです」

「そうか」

いつもと違い、洋平は少し寂しそうな表情をしていました。それは会社や恐れていながらもお世話になった剣崎課長、そして他の会社の人に対しての気持ちが出たのではなく、おそらく私に対してのものかもしれませんでした。

私は、いつものように洋平のことに興味を持てなくなっていたのが態度や表情に表れていました。そんな私をみて寂しい気持ちを感じたのです。

しかし今の私は、恐怖と不安とパチンコ・パチスロに支配されています。

唯一心から慕ってくれる洋平に対して感傷的になったり優しい気持ちや感謝の気持ちは沸いてきません。それに会社を辞めるまではまだ一ヶ月あります。

帰る準備をしていると剣崎課長が歩み寄ってきます。

「あべくん。辞める話は聞いていたのか?」

「洋平ですか?」

「うん」

「はい。昨日聞きました」

「そうか・・・。しょうがないが残念だな」

「はい」

「そういえば、この間のお礼と言っちゃアレだが、もし今日これから大丈夫なら夕食に来ないか?いい肉あるんだが」

一瞬パチンコのことが頭をよぎり断ろうと考えました。しかしサラリーマンの悲しい性です。上司の誘いはなかなか断れません。

「ありがとうございます」

「そうか。じゃぁ行こうか。妻が用意してる」

普段は食べることの出来ないような肉を頂き満足していましたが、私の心の中はパチンコでいっぱいになっていました。時計を見るとすでに10時を過ぎています。この後では打てません。

「課長、すいませんそろそろ・・・」

「そうか、ありがとう。またいい肉入ったら声かけるよ」

「はい。ありがとうございます。」

自宅に帰る途中、パチンコ屋の横を通り過ぎた時、閉店間際のネオンが眩しく私の目に入ります。またしても私は「打てません」でした。「打たなかった」のではなく打てなかったのです。

明日はミィが来る日です。明日もパチンコは打てません。

衝動再び

自宅に戻りドアを開けた瞬間いつもと違う感覚がありました。そして玄関の電気をつけようとスイッチを押した時その意味がわかります。

「あれ・・・?電気つかない・・・」

電気代の滞納で電気が止められていました。わかってはいましたが改めて電気を止められたことに落胆しました。ライターの小さな光を頼りにカギを締めて部屋に入ります。

「ふぅ・・・」

ため息しかでませんでした。とりあえず改めてライターを点けクローゼットの奥の請求書の山の中から、電気代の請求書を探します。

「とりあえず電話してみるか・・・」

暗闇の中でライターの火の明かりを見つめると、とことん情けなくなってきました。請求書の中に書いてある24時間受付の電話番号に電話します。

「もしもし、すいません。電気止められてるようなのですが・・・」

「それでは確認しますので、お客様番号とお名前を教えてください」

「はい、お客様番号は、1234○△×・・・あべまさたかと申します」

「はい、確認がとれました。そうですね、あべ様は料金お支払いが滞っておりますので送電を停止させて頂きました。」

「あ、あの・・・明日お支払いに行きますので、点けてもらえないですか・・・」

「はい、それでは明日必ずお支払いして頂けるというお約束で送電再開いたします。必ず窓口にお越し下さい。万が一お支払いが無い場合は改めて送電停止いたしますのでご了承下さい。」

「はい。わかりました」

「それでは5分から10分待っていただければ遠隔にて操作して送電いたします」

電話を切り、電気が点くまでの間、真っ暗闇の部屋の中で改めて考えます。電気代は2ヶ月分で約6千円。支払うと手元には1万4千円くらいしか残りません。

他にも未払いは多くあります。家賃、携帯電話、ガス代、水道代、そしてミィに3万円借りていたのを思い出しました。

これらが再び恐怖と不安に変わり私の体にまとわりつきます。体から力が抜けていくのがわかりました。なんとか振りほどこうと抵抗を試みますが、もがけばもがくほど力が入らなくなります。

全てをあきらめそうになった瞬間、ブゥンという小さな音がして電気が点きます。部屋の中は明るくなりましたが、私の心は真っ暗なままです。私は再び光を探そうともがきました。しかし一筋の光も感じることが出来ないまま眠りにつくことになります。

翌朝目が覚めシャワーを浴びながら呟きます。

「ガス払わないと、シャワーも浴びれない・・・」

しかし今日電気代を払うと、手持ちの現金はもっと少なくなります。給料が出てまだ日が浅いのにほとんどお金が残らないことに改めて落胆して不安になっていきました。

会社に着き、営業の準備をしていると洋平が目に入ります。いつもと変わらないその光景になんだか少し安心しました。

会社を出た後、営業に入る前に電気代を払いに行きます。払い終わった後どんどん減っていくお金を見て、改めて私の中にパチンコへの強い気持ちが芽生えてきます。少なくなっていく軍資金がさらにその欲望を増幅させました。

しかし今日はミィが来る日なのでパチンコは打てません。そのことにだんだんイラついてきています。彼女の優しさよりも彼女の明るさよりもパチンコを打ちたい衝動がそれを掻き消しました。

夕方近く、訪問先の会社から車に戻るとメールが届いています。

「まさくん。ゴメン・・・今日どうしても残業で遅くなるから行くの明日にする」

今の私にとっては朗報です。

「わかったよ。大丈夫だからあまり無理するなよ」

こんな時、私は彼女に優しくなれました。

「ホントごめん。明日ね。」

私は、気持ちが高ぶりました。今日は「打てない」はずでしたが、これでパチンコが打てます。抑えきれない気持ちにテンションがあがりました。こんな時私に張り付いている違和感は陰を潜めます。

早めに営業を切り上げ会社に戻ると事務の女性がメモを渡しに来ました。

「あ、あべさん。今日あべさん宛に電話が来てましたよ。連絡ほしいって」

「はい?」

「ふれあい不動産ってところ。これ連絡先です」

「ど、どうも」

アパートの管理会社からでした。連絡先として記入していた携帯電話の番号が変わっていたため、連絡がつかず会社に電話して来たのでしょう。

私は改めて危機感を感じました。家賃も支払わないと部屋を追い出されるかもしれません。

しかし私は強気になっています。今日パチンコで勝ち、どうにかできる気になっているのです。

「お先に失礼します」

私はその日、誰よりも早くタイムカードを押して会社を出ました。車を走らせ、いつものパチンコ屋の駐車場に車を止めるとさらに興奮してきます。私は早く打ちたくてたまりませんでした。この時、不安や恐怖は感じなくて済むのです。この状態は私にとって違和感から逃れることのできる唯一の救いでした。

「よし、絶対に勝てる!」

いつものことですが、何も根拠はありません。

 

40話終了です。

 

またもや、パチンコ依存症特有の根拠のない「勝てる」という勘違いが出ました。というよりも、パチンコを打つための理由付けのためにそう思うということです。

パチンコ依存症・パチスロ依存症が求めているのは「安心感」です。しかし求めている先には安心感はありません。そして地獄を見て安心感を求めて、またそこに安心感はなく・・・。地獄です・・・。

 

まだまだ続きます。

41話↓

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