パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-47

投稿日:2019年6月2日 更新日:

全ての苦しさから逃げ出すために、ミィとの関係にピリオドを打とうと思った私でしたが、ここでも自分の弱さのせいで、別れることはせずに距離をおきたいという言葉でごまかしました。

当然ですが今ある問題に向き合わず逃げようと思っても、逃げ出すことはできません。なぜなら現実は変わらないからです。今の状況を変えるためには自分が変わるしかないのです。

この後、私はどうような行動をとっていくのでしょうか。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

最終通告

ミィを送っていき、自宅に戻ると一通の封筒が目に入ります。見るとアパートの管理会社からのものでした。しかし切手ははっておらず、管理会社の人が直接訪問して封筒を置いていったことを示唆させています。

”最終通告”

そう書かれた封筒に入っていた一枚の紙には、改めて期日までに支払いが無い場合は、退去してもらう旨と、鍵を施錠する旨が書かれています。

これを見て改めて私は危機感を感じました。もう一度お金をどうにかできないか考えましたが、答えが出ないのは同じですぐに考えるのをやめました。

家賃どころか明日からの生活もままならないのです。ガスも使用できないためシャワーに入ることもできません。仕事をするのにも支障が出るはずです。ましてやこの状況が他人に知れると私の人間的な評価はだだ下がりになるはずです。

私は特にこのことを恐れています。こんな状況でも私は人の目を気にし、自分の弱さを見せることを恐れていました。

私は家賃を払うことをあきらめました。無理な金策を考えると今以上の苦しさがやってきます。私はこのことを皮肉なことに闇金への借金をしたことで、身に刻んでいました。

私はしばらく車の中で生活しようと考えます。部屋にあるものを必要最低限のもの以外処分することに決めました。もちろん本意ではなくそうするしかなかったからです。

まだ、アパートを追い出されるまでには日がありますが、湧き上がる不安と危機感が私の体を動かしました。

私はまずミィのものを整理します。といっても着替えが少しと、化粧品や小物が少しだったのですぐにまとまりました。それを紙袋にまとめ彼女がとりに来た時にすぐに渡せるようにしています。

私は自分でも驚くほど感傷的にならずにまるで引越しでもするかのように淡々とミィの匂いのする、シャツやシャンプー、化粧品を袋にまとめています。

そんな自分が、とても非情で心ない下劣な人間に思えて、とても嫌な気分になってきました。

しかし時間は刻々と進んでいます。私がいつものようにこの部屋で眠ることが出来るのは後、数日しかないのです。

その恐怖と不安が、私の中から普通の気持ちを掻き消し、体を動かしていました。

着替えや服を整理し、冬物の服をダンボールに詰めた後、冷蔵庫の中のものを処分し始めます。冷蔵庫はまだ買って1年くらいなので、売れば少しはお金になるはずです。

他にもCDや本なども売れば少しは生活の足しになるでしょう。

気がつくとすでに夜中の3時を過ぎていました。ここでふとミィのことを考えて、携帯電話をチェックしました。もしかするとメールが来ているかもしれないと思いましたが、メールの着信はありません。

この時私は期待していました。

ミィからメールが来ていて、それにはもう一度話がしたいと書いてあり、困っていることがあるなら助けたいということが書いてあり、どんなことでも受け入れるからもう一度考え直してほしいということが書いてあるメールが来ることです。

それは自分に都合の良い、自分勝手な妄想でした。

追い詰められている私は、逃げ出したい一心で都合の良い妄想に逃げています。ミィは少しもそんなことは考えていなかったはずです。

こんな私を強くやさしく、そしてまっすぐに愛してくれていました。だからこそ私の身勝手さを、涙も見せず、取り乱さず、涙も見せずにただ受け入れたのだと思います。

私は布団に入り携帯電話を見つめていました。

「おまえの大好きな俺が滅茶苦茶、ピンチだぞ。気にならないのかよ・・・助けないのかよ・・・。普通なら気になってメールするよ。最低だな。」

最低なのは彼女ではなく、私のほうです・・・。

目が覚めると、時計は8時を指していました。急いで着替えて会社に向かえば始業時間には間に合いますが、私は会社を休むことにしました。

どうしてもこの気持ちの状態で仕事をする気にはなれなかったのと、シャワーを浴びていない自分に我慢が出来なかったからです。

自意識過剰なほど他人の目を気にしていた私は、シャワーを浴びずに仕事にいくことにより、現在の状況が見透かされそうで怖かったのです。

もちろん不潔にしていて何日もそれが続けば、不快に思う人はいるでしょうが、2日シャワーを浴びていないくらいでは、ほとんど他人の見る目は変わらないでしょう。

他人は自分で思っているほど、私のことを見ていません。それに私が気にしなければいけないのは、今の状況を少しでも改善できる行動をとることです。

私の一番の問題は、パチンコ依存症・パチスロ依存症であり、お金に問題があることです。この時私は辛さや苦しさから逃げ出すことばかり考えていて、大切なことが何もわかっていませんでした。

私がこれに気付くのはまだまだ先のことです。大切なことや大事なもの、そして大切な人を失ってこれに気付くことになります。

そして失ったものはもう絶対に取り戻すことはできません。

虚構の爽快感

顔を洗い、歯を磨いた後に何気に財布を確認します。しかし何度見ても小銭が少ししか入っておらず、かえって絶望を感じてしまいました。

そんな中、何とか出来ることはやらなきゃと気だるい体を奮い立たせます。クローゼットの奥に眠っていたタウンページを引っ張り出し、リサイクルショップに電話しました。

「はい、リサイクルの○△×□です」

「あのう、冷蔵庫とか電子レンジとか買い取ってほしいものがあるのですが・・・」

「はい、それではお伺いしまして、見積もりをします。金額に納得して頂ければその場で現金で買取しますよ」

「は、はい。ではお願いします」

「では午前中にお伺いしますがご都合宜しいですか?」

「はい、お願いします」

「では、お客様のお名前、電話番号、ご住所をお願いします」

電話を切った後、改めて必要な荷物をまとめたりしていると、1時間もしないうちにリサイクルショップの男性が訪問してきました。

「では、早速見ますね」

「はい、お願いします」

「うーん・・・まぁ結構新しいので電子レンジとあわせて5000円で買取いたします」

一瞬私は躊躇しました。思っていた金額よりかなり安かったからです。最低でも1万円は超えると思っていました。

冷静に考えれば、リサイクル業者は他にもたくさんあります。少しでも多くの現金を手に入れようと思えば、他の業者にも見積もりをしてもらい少しでも高い金額で買い取ってくれるところにお願いするべきです。

しかし、お金がないという不安や今まで通りの生活が送れなくなるという恐怖感は判断力を鈍らせます。とにかくすぐにでも現金がほしい私はその金額でOKをだしました。

リサイクル業者が冷蔵庫を運び出し、元々物が少なく殺風景な部屋でしたが、冷蔵庫がなくなりさらに生活感がなくなっています。

今まで普通にその場所に存在していたものがなくなるだけで、自分の心に隙間が出来るのを感じました。だけど今の自分には目の前の5千円が大切です。

次に私は、CDと本をまとめてブックオフに向かいます。数はそれほどありませんでしたが、状態は綺麗なのでこれも少しはお金になるはずです。

査定が終わると、全部で2540円。私はすぐにその金額に同意し、その金額を受け取りました。そのお金を財布に入れて車に戻り改めて財布の中身を確認します。財布の中には約7500円入っています。とりあえずはご飯も食べることが出来ますし、銭湯にいけばお風呂にも入ることができます。そのことが私を少し落ち着かせました。

早速私は、牛丼屋により食事を取ります。そして食べ終わり車に戻ると何だか体のニオイが気になってきました。2日間シャワーを浴びていなかったのでさすがに汗臭く感じたのと、追い込まれていて絶望感を感じている体は、いつもとは違うニオイを体から出している気がしてそれがとても不快に感じてきました。

早速、部屋に戻り用意し、銭湯に向かいます。体を洗い、汗を流すと爽快感を感じました。この2日間の違和感を流すことが出来た感じと、そのギャップで気分がよくなります。

しかしこの爽快感はおそらく偽物です。今までシャワーを浴びて体を洗うことは「普通」でした。しかし自らのせいでガスが止まりシャワーを浴びれなくなり、部屋を失う状態になり、かなり追い詰められていました。

その状態から、普通に体を洗い爽快感を得たギャップが、私に偽物の気持ちよさを与えます。

あくまでも、追い詰められた後の爽快感という落差が私を気分良くさせているだけでした。

そのことに私は気付いていません。

その証拠に部屋に戻ると、先ほどまでの爽快感が薄れていることに気付きます。そうなると再び私の体の中に、不安と恐怖が生まれてきました。

最初は小さいその不安と恐怖は、少しずつ大きくなっていき全身を支配していきます。

今ある6千円ちょっとの現金はあっという間になくなるでしょう。次の給料日まではまだまだ日があります。部屋を追い出されるまでは、あと一週間ありますがそうなると私は車で生活しなければいけません。ホームレスになってしまうのです。

そのことに私はさらに恐怖しました。社会に適合していない人になってしまいます。私はそれまで、そんな話を見たり聞いたりしてきましたが、それを心のどこかで見下してきましたし、現実味を感じませんでした。しかし実際に自分がそうなろうとしています。そのことに改めて驚愕しました。

ネガティブな時には、さらにネガティブな現実が頭をよぎります。良く考えてみると闇金の支払いがあることにも気付きました。ジャンプするにしても1万5千必要になります。借りた時には、出張の立替分が戻ってくると言って借りましたが、当然のようにそれはウソで、そんなものはありません。

現在の手持ちは6千円ちょっとですので、全く足りませんし、生活費を考えると返済には回せません。ましてや収入のあては全く無いのです。

「やばいどうしよう・・・」

虚無感、脱力感、恐怖感、苦しさ・・・。

全てのネガティブな要素が、私の全てを支配しています。「自分」という実態がなにもなくなった気がしました。

気がつくと私は車を走らせています。

そして車をとめた場所には、きらきらとしたネオンが輝いていました。

パチンコ依存症・パチスロ依存症が本当に求めているのは興奮ではありません。普通の「安心感」です。

 

47話終了です。

何度もこのブログではパチンコ依存症・パチスロ依存症の方が求めているのは、ギャンブルの興奮ではなく「安心感」ということを書いています。

生活費や使ってはいけないお金に手を出し、パチンコ・パチスロを打つのは勝てばそのお金で不安や恐怖を消すことができると勘違いし、自制できずにその行動をとってしまうのです。結果はほとんどがさらに自分を追い込むことになるのですが、そうなるとさらなる安心感を求めて・・・というふうに負のスパイラルに陥ってしまうということですね。この状態から抜け出すのは容易ではありません。

私はこの後、さらなる地獄に自らの足で進んでいきます。この頃はすでに自分の意志とは無関係に悪い状況にひた走っていました。

まだまだ続きます。

48話↓

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