パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-80

投稿日:2020年1月19日 更新日:

訪れる季節の足音に危機感を募らせながら、またいつもの場所に向かってしまいます。この先にあるのは、季節の厳しさよりもはるかに重い苦しみでした。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

侵攻

いつもよりも人の多い店内に入ります。

「スロ、ずいぶん埋まっているな・・・」

見ると今日はイベント日でした。

所々の台の上に「設定4以上!」「偶数設定!」等々、札が刺さっています。札が刺さっていない台の中にも出ている台はありました。

いつも打つ、キングパルサー、北斗の拳は満席です。

10分ぐらいウロウロしても、空きは出ませんでした。

しょうがなくパチンコの島に向かいます。見渡すとスロットほどではないにしても結構埋まっています。しかし出玉はそれほどでもないようです。

普通に考えると、スロで空きがでるのを待つか、撤退して他の店に移動するかが懸命な判断でしょう。

しかし、私にはその判断は出来ませんでした。パチンコよりもスロットを打ちたい気持ちのまま、空き台を探してしまいます。

そして選んだ台は、パチンコで海物語の1236回ハマっている台です。両隣は今も連チャン中でドル箱を高く積んでいました。

「うわっメチャ、ハマってるなこれ。もうそろそろあたり引けるだろ」

もちろん根拠はありませんし、正しい判断ではありません。

パチンコの島は出ていないにしても、海物語はそこそこ出てます。これだけハマっているのだから当りを引くことができれば、連荘が期待出来て初当りも低投資で済むだろうという、全く意味がない根拠でした。

と、いうよりも「なんでもいいから早く打ちたい!」というのが正直な気持ちです。

最初のお金をサンドに投入する時、財布に入っているお金を確認します。

見ると3万4千円。

十分すぎる軍資金だと考えました。

”リーチッ!”

ハズレはしますが、とてもリーチが多くきます。まだ、魚群は引いていませんが、そろそろ当るだろうという予感を感じさせました。

しかし、一向に当りにつながりません。気がつくと1万円投資しています。

「な、なんだこれ・・・ホントに当るのかよ・・・」

気持ちにだんだんと焦りが沸いてきました。

しかし、財布の中には2万4千円残っています。イライラはしてきましたが、まだ気持ちには余裕がありました。

1万円目の玉が全て飲まれた時に、落ち着きを取り戻そうと台をキープしたままにして席を立ちます。

無意識の内にスロットの島に足を運びました。相変わらずメインとなる機種は空き台がなさそうです。

それでもパチスロの島を歩きました。北斗の拳、吉宗などいつも自分が打つ機種はやはり満台です。そのままキングパルサーの島に足を運びます。すると席を立とうとする台を見つけました。

私は急いでその台に向かい下皿に車のキーを投げ入れます。打ちたかったパチスロを何とか確保です。

この時、勝つとかはどうでもよくなっています。ただ、打ちたいだけです。コインを入れレバーを叩きストップボタンを押したい衝動でいっぱいでした。

急いで打っていた、海物語の台に戻りキープする為に上皿に置いていたタバコを取りキングパルサーの島に戻りました。

台に座り、データを確認します。ゲーム数は262ゲーム。履歴を見るとそれまでに5蓮チャンしている台です。今日の大当たりはビッグーナス19回、レギュラーボーナス14回。そこそこ出ているといえるでしょう。

イベント日ということを考えると、札こそ刺さっていませんが設定にも期待出来るかもしれません。

軍資金も2万4千円残っています。安心とはいえませんが、そんなことは全く意識していませんでした。私はただ、目の前のキングパルサーを打ちたいだけです。

「よし、512ゲームまでにはくるでしょ」

いつものことですが、なにも根拠はありません。

私はパチンコ依存症・パチスロ依存症。

パチンコ・パチスロを打っていたのではありません。”打たされて”いたような感じでした。

後悔

サンドに札をいれ下皿にコインを流し込みます。体は興奮に満ちてきました。

途中、当たりっぽい演出をはさみますがガセです。しかしかまわずどんどんと札をコインに買えてレバーを叩いていました。

「クソっ!まだ引けねぇのかよ!」

気がつけばゲーム数は600ゲームを超え投資金額は1万を超えていました。残金は1万4千円。少しずつ気持ちの中に焦りと怒りが沸いてきます。

ここで脳裏に「天井越え」という悪い予感がよぎります。もっと言えば残金では天井まで回すにはお金がたりません。

私は、珍しくいったん札をサンドに入れることを止め、考えます。

「どうしよう、天井まで届かない・・・。しかも一昨日みたいに天井越えもある台かも・・・」

かといって、この台を諦め席を立った瞬間に誰かにハイエナされすぐに出されるイメージも頭から離れませんでした。

しかし、やめるなら今のタイミングしかありません。

私はそのまま数分間打たずに悩みます、

そして、出した答えは”ヤメ”でした。

脱力感を覚えながら席を立ちます。後ろ髪を引かれる思いでしたがしょうがありません。

残り1万4千円。これで何とか勝たなければいけません。というよりも今日は2万円使ってノーボーナスです。

私の体は、大当たりを求めています。なんでもいいから当てたい一心になっていました。

しかし軍資金は残り1万4千円。できるだけ大当たりを引くにはパチスロは適当ではないでしょう。

しょうがなく、パチンコの島に向います。甘デジの島を歩いていました。

見るとそこそこの客付ですが甘デジのコーナーもそれほど出ていません。しかし私に撤退の意思は全くわいてきませんでした。

ここで改めてパチスロの島に戻ります。まだ10分も経っていませんでしたが、先ほどまで自分が打っていた台が気になってたまりませんでした。

遠くから見ると年配の男性が座っているのが見えました。私が席を立ってすぐに座ったのでしょう。

そして近づくにつれて嫌な予感が頭をよぎります。

「まさか、座ってすぐに当たりとかじゃないよな・・・」

しかし、悪い予感は当ります。恐る恐るデータランプを見ると激しく点滅しているのが目に入ってきました。

「・・・。ま、マジか・・・」

急いで台に近寄ります。ゲーム数を見ると694ゲーム。おそらく座って千円での当たりでしょう。

ここで完全に冷静さを失います。先ほど止めずに後、千円打っていれば当ったのです。悔しくてたまりません。いつもならとにかくお金がなくなるまで打っていたのに、珍しく落ち着きヤメると出されたのです。

私はワケがわからなくなってきました。

ここで完全に冷静さを失います。スロットは打てる台がないためパチンコの島に改めて戻ります。

立ち回りは無茶苦茶でした。打った台は甘デジや羽物ではない台ばかりです。それも2,3千円打ち、すぐに台を移動していくという意味のない立ち回りでした。

気がつくと財布の中には千円札が一枚。

3万3千円使って当たりなし・・・。

頭の中は空っぽでした。

ふらつきながら店内を歩きます。ほんの何時間前までには3万4千円あったのに今は残り千円札一枚です。

ここでとるべき行動は撤退で、それが正解といえます。いや、そもそもパチンコ・パチスロを打つのが正解ではありませんが・・・。

気がつくと一台だけ空いている羽物に座っていました。残り千円どうしても当りを引きたいという気持ちがそうさせました。

しかし、結果はあっというまに飲まれ終了です。

私は、ざわめく店内を後にし、駐車場を空しく歩いていきました。

車に乗り込みエンジンをかけます。握ったハンドルも背中をつけたシートもひんやりと冷えていました。

怒りも沸いてきません。後悔だけが頭の中をグルグルと回ります。

「もう、パチンコ・パチスロやめよう・・・」

いつものセリフが口をつきました。

「腹減った・・・」

札が入っていない財布を確認すると、小銭が239円。いつもの牛丼屋には行けません。時間を考えると半額の弁当もなくなっているでしょう。

しょうがなくコンビニに立ち寄りカップ麺を買い、車の中ですすります。

空しさと悔しさと後悔が全身を支配しました。

食べ終わった後、公園の駐車場に車を停め、トランクから毛布を取り出します。日に日に夜の冷え込みは厳しくなっているのを感じました。

「どうして、こんなにツキに見放されてるんだろう・・・」

私は、今の状況を自分のせいにせず、運命のせいにします。しかし心の奥で自分を責めていましたが、それを認めず隠し、なんとか自分を保とうとしました。

後部座席に横になり毛布に包まりながら、ゆっくりと眠りに入っていきます。真っ黒な空から少しだけ差し込む月の明かりは、本当の私を見透かすように小さく丸まる私を照らしていました。

翌日目が覚め、いつものように誰にも見られないように顔を洗い、ペットボトルに水を汲みます。

もうじき公園の水飲み場も使えなくなるでしょう。冬季間はどこの公園も同じです。

会社に着き、脱力感をおぼえながら、営業の準備をします。佐々木さんの姿は見えませんでした。おそらく遅番なのでしょう。

車に乗り込み、訪問先を回ります。私は明らかに覇気がありませんでした。数字を残そうという意志がわいてきません。

手ごたえも全く感じないまま、午前中が終わりました。

いつもなら、昼食の時間です。しかし財布にお金はありません。路肩に車を停めながらボーっと外を眺めていると、改めて不安や苦しさや恐怖が沸いてきました。

それはとても不快で、どうにか抜け出そうと考えます。もちろん術はありません。

気がつくと携帯電話を開いています。

「はい、地獄金融です」

フロントガラスに当る雪まじりの雨が、モザイクのように視線を遮り、私の未来が少しずつ遠くなるのを感じました。

 

80話終了です。

 

パチンコ・パチスロ依存症になると、まともな立ち回りはできません。というよりもなぜか勝率の低い方に行動してしまいます。また、自分が打っていた台が席を離れてすぐ、出されるのは経験されているかたも多いと思います。それでさらにメンタルにダメージを食らう感じですね。

こんなことが重なり、私生活でもどんどんまともな判断で行動できなくなっていくのです。

 

まだまだ続きます。

81話↓

ランキング参加中です!クリックだけで応援できますので宜しくお願いします。

↓ ↓
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ ギャンブル依存症へ
にほんブログ村

-パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

Copyright© パチンコ・パチスロ依存症を自分ひとりで克服する方法 , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.