パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話

パチ依存症をこじらせて闇金から借金してた頃の話-84

投稿日:2020年2月16日 更新日:

現状は確実に悪くなっていくにもかかわらず、苦しみや恐怖が曖昧になる中、このまま何もネガティブなことは起きないのでは錯覚してしまいます。

もうすでに、後戻りできない所までたどり着いていました。前を見てもモヤがかかり視界は全くありません。

※この物語は半分フィクションですが出てくるエピソードは実際に体験したことです。
いやほとんど実話です。
名前や団体名、組織名等は仮名になってます。
読んでいて気分を害したりする場合がありますのでその辺をご了承の上ご覧下さい。

不意

目が覚めると、すでに人通りや車の通りが増えています。

日曜日なので、子供連れの親子や買い物に出かける若者の姿が見えました。

後部座席でむりやり折りたたんでいた体を無理やり起こし、運転席に移動して時間を確認すると9時を過ぎたところです。

少しだけ硬くなったメロンパンを頬張り、ペットボトルの水を飲み干します。丁度、温風の出口においてあったため、ぬるくてそれがとても不快でした。

そのまま会社に車を走らせます。久しぶりの休日出勤です。

会社に着いてみると、誰も休日出勤はしていない様子。入り口にカギが掛かっていたため守衛室に戻り、カギを借りてこなければいけませんでした。

「あ、歯磨こう」

一度、車に戻り歯ブラシとフェイスタオルをカバンに詰め込み、改めて守衛室に向かいます。入館名簿に名前を書き込み、カギを受け取りました。

社内に入り、パソコンの電源を入れるとすぐに給湯室に向かいます。誰も居ないビルの中にいると、少しだけこの世から取り残された気分になりました。

歯磨きと洗顔を終えて席に着き、早速仕事に取り掛かります。営業先を見直すと、このまま今月の数字を上げるのが不可能に思えて憂鬱になりました。

しかし、諦めるわけにはいきません。「デキる男」を演じるためにはしょうがないのです。

誰も居ない事務所の中で、久しぶりに机に向かい集中していました。きつい状況とは言え、前に向かっているようで気分は悪くありません。

昼が過ぎ、窓の外から入る日差しが少し眩しく感じた時、ドアがいきなり開きます。

「おつかれさまでーす・・・」

小声でドアを開けながら入ってきたのは佐々木さんでした。

「わぁっ、おつかれっ!。ビックリした。どうしたの?日曜日じゃん。ていうかなんでいるってわかったの?」

「ふふっ、何か感じたのよ。あべさんが会社に一人で居るって」

「ま、まじかよ・・・」

「ふふ・・・微笑」

「な、なにっ!?」

「ウソよ(笑)たまたま買い物に出てきたら駐車場にあべさんの営業車見えたから来たのよ」

「な、なんだ・・・。てか、他の人いたらどうするつもりだったのよ、な、なんかヤバイじゃん」

「大丈夫よ。その時は忘れ物でも取りに来たフリして帰るから笑」

そう、言いながら隣に座ります。

コートの上からもわかる胸のラインに、仕事に向いていた集中力が一気に攻撃本能へと変わるのを感じました。

「ごめんなさい。ジャマしちゃって・・・」

「ううん。全然、そろそろ帰ろうと思っていたし・・・。それより今日、子供は?」

「うん。大丈夫。今日は、じぃじとばぁばと出かけるみたい。夕方まで時間あるわ」

「そっか」

斜めに座る佐々木さんの膝が少しだけ当る度に、吸い付くような肌を思い浮かべます。気が付くと腰に手を回し、唇を合わせていました。

唇を耳たぶや首元に移動させると、少しずつ佐々木さんの息遣いが荒くなっていき、冷たい空気が少しずつ熱を帯びてきます。

誰も居ないとはいえもしかしたら誰か来るかもしれないという状況に、興奮をさらに高め、

体を激しく撫でていました。それに答えるように佐々木さんは体をくねらせ、私の全身に指をからませてきます。

太ももの内側からいつも私を見つめているネコに見られていないのが、何だか不思議な気がしました。

ストッキングの上からでも湿った感触がわかるような気がした時、自然と佐々木さんの指が私のズボンのジッパーの周りでゆっくり楕円を描きながら動き、時々指輪がジッパーに当たって微かな金属音が心地よいリズムを刻みます。

「なぁ」

「ん?どうしたの?」

「いこうか?誰かきたらまずいし」

「うん。いいよ」

私は、すぐにジッパーを上げ、佐々木さんはブラのホックを止めなおし、そして事務所を出ます。

「裏口でまってて。オレ、カギ返してくる」

「わかった」

守衛室にカギを返し、階段を登る時はこの世から取り残されている感じは消えていました。

痛み

車に二人で乗り込みエンジンをかけた時、すぐにヒーターのスイッチをMAXにします。一瞬焦りましたがCDからは、L'Arc~en~Cielが流れてきて少し安心しました。

「何時くらいまでに帰る?」

「うーん・・・6時半くらいまでには帰りたいな」

「おっけ、わかった。昼ごはんどこかで食べてく?お腹すいてるでしょ?」

「うん。大丈夫よ・・・。うそ、少し減ってる・・・笑」

「笑」

「あべさんは?お腹減ってるんじゃない?仕事してたんだし」

「う~ん。まぁ少し減ってるけど・・・」

「フフっ。あべさんにまかせるわ」

結局、途中にあるハンバーガーショップでテイクアウトし、そのままホテルに向かいました。

まだ、日が照っている内に”空室”とランプがついたゲートをくぐるのは恥ずかしい気がします。

いつもは暗いので気がつきませんでしたが、あからさますぎる外観が、先ほどの熱い感情をクールダウンさせるのがわかりました。

一度は落ち着いた感情もコートを脱いだ佐々木さんを見ると、また違った感情が沸きあがってきます。

しかし、覆いかぶさりたくなる衝動を抑え、ハンバーガーを置き、イスに腰掛けました。

すぐにハンバーガーを食べ終え、シャワーを浴びます。いつもはマズイと思っているピクルスは全く味を感じることはありません。

先にシャワーを浴び終え、そのままベッドに横たわると、佐々木さんが何も言わず、シャワールームに向かっていきました。

佐々木さんがシャワーを浴び終えるまでの僅かな時間に、なぜかネガティブなことばかり頭に浮かんできます。

今の現状、そして来週の水曜日にやってくる闇金の支払い。

私は、その苦しさと恐怖に、負の感情で対抗しようとします。怒りに似た感情でその苦しさと恐怖を掻き消そうとしました。

必死で対抗していると、タオルを巻いた佐々木さんが、ゆっくりとベッドに入ってきます。私はこらえきれずにタオルを剥ぎ取り、緩やかな曲線を描いたその体に吸い付きました。

すると全てが洗われたように、先ほどのグチャグチャな感情がスッと消えていきます。

小さい頃に熱が出て、うなされている中、解熱剤が効いて寝て起きた後に感じる感覚に似ていました。

いつもよりも激しく乳房を掴んでいると、それを制するように佐々木さんの頭が私の下半身に移動し、ゆっくりと上下します。

「あ、ヤバいっイキそうっ」

「いいよ。イって」

3分もしない内に果てた後も、佐々木さんは優しく私のモノを離さずにいました。

「どうしよう・・・」

「?」

「オレ、先にイカされたことない。すぐ、回復しないかも・・・」

「大丈夫よ」

「うん・・・」

・・・大丈夫でした。

2回目が終わり、まどろんでいます。良い会話が浮かんできませんでした。

「ねぇ。聞いていい?」

「うん。いいよ」

「あべさんて、いつも”こういう”エッチするの?」

「えっ!?こういうって?えっオレのエッチってなんか変?他の人とちがった?」

よくわからない質問に少し焦ってしまいます。

「あ、うん・・・っていうか。私、今まで旦那しか知らないのよ。だから他の人のエッチはわかんない・・・。」

「あ、そうなんだ・・・」

「だって、あんなに色々丁寧にするんだなって思って」

「あ、うん」

何だか恥ずかしくなり複雑な気持ちでした。

「あ、ごめん。旦那のこと言ったから機嫌、悪くした?」

「い、いやいや、そんなことないよ」

「よかった笑」

「笑」

「あべさんと出会えて良かった」

「あ、うん。ありがとう」

お礼を言いたいのは私の方です。これまでそれなりの経験があった私でしたが、これ以上無いほどの相手と思っています。

「私ね、時々タトゥーが痛むことがあってちょっとイヤだったんだけど、あべさんとこうなってから痛むことがなくなったのよ」

「そっか」

痛みを消したのが私とは思いませんでしたが、感謝をされているようでとても気分が良くなりました。

ホテルを出た時、すでに辺りは暗くなってきています。

曲がりくねった道を下りていると少しずつ苦しみや恐怖の感情に支配されそうになりました。

遠くに見える小さなライトが近くなるにつれ、またいつもの現実に戻ることを予感させ、先ほどまでの感情が少しずつ不安に変わるのを感じます。

「じゃぁまた明日会社でね」

「うん。また」

佐々木さんの後姿が見えなくなると同時に、遠くに見える悪魔が私を引き込もうと、もの凄い勢いでこちらに向かってくるのを感じました。

私は怖くなり、なんとかそれから逃れようと車を走らせます。

そして、気が付くとその姿が見えなくなり、ほっと胸を撫で下ろしました。

車を降り、何かに導かれるように遠くに光る、雑音の聞こえる入り口に向かっていきます。

恐怖や苦しみ、不安を掻き消してくれるであろうその場所。

きっと入り口の向こう側には、私を救う女神がいることでしょう。

そんな感じがしました。

しかし、その入り口の奥には女神なんていません。

いるのは、もっと恐怖や苦しみや不安を抱きかかえる悪魔でした。

 

84話終了です。

 

今回は、特に・・・ないですかね・・・。

だけど一歩ずつ、地獄に向かっているのは間違いありません。

 

まだまだ続きます。

85話↓

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