先日、小学校、中学校の時によくつるんでいた友人に約20年ぶりに会いました。最後に会ったのは20代半ば、まだ私がそれが依存症と気付かずにパチンコホールに通っていた頃の事です。端正な顔立ちや少し悪っぽいその風貌は女性から好意をもたれることも多く、そんな彼を羨ましく思ったこともあったのですが、そんな彼もその頃とは違いすっかり、オジサン化していて(自分も人の事は言えませんが・・・)時の流れは残酷だよなぁと感じました。
とはいうものの、結婚もして、子供も2人いて、持ち家もあり、大手スーパーの役職者でもあり、収入もそこそこあるだろうと思われる彼が、酔いもまわってきた頃に「あーっ、なんか幸せになりたい・・・」とため息まじりに言ったので、少々驚いて「えっ!?幸せじゃないの?なんか絵に描いたように普通に色んなもの手に入れてるじゃん」と言うと、「なんにも無いし色々あるんだよ。子供の事とか、会社での事とか、自分の時間はほとんどないし・・・」と、なにかをごまかすような笑顔を作りと吐き出すように話したのが印象的でした。
また再会を約束しその場を後にしましたが、久しぶりに会ったその友人を見て「幸せってなんだろうね?」と感じたので、今回はその事について考えてみます。
日本人の幸福度は低い・・・?
「幸せ」「幸福」と一言でいってもその定義は人それぞれです。人はどんな時に「幸福」と感じてどんな時に「不幸」だと感じるのでしょうか?
「おいしい物を食べた時」「仕事を評価された時」「ほしい物を手に入れた時」「愛している人がそばにいる時」など、人によってやその大きさや度合いによっても違うでしょうが、多くの人がこのような事には幸せを感じると思います。
逆に不幸と感じる時は「努力しているのに報われないと感じた時」「お金が無いと感じた時」「孤独を感じる時」「他人の幸せな話を見聞きした時」などでしょうか。
2018年3月14日に国連が「世界幸福度ランキング」を発表しました。このランキングは「所得」「健康と寿命」「社会支援」「自由度」「信頼度」「寛容」などの要素を基準に各国1000人に対して調査を行っています。調査方法は各項目の各個人の主観的回答を10段階評価し、その平均値がその国の値になります。
ランキングの結果は以下の通りです。
第1位: フィンランド
第2位: ノルウェー
第3位: デンマーク
第4位: アイスランド
第5位: スイス
第6位: オランダ
第7位: カナダ
第8位: ニュージーランド
第9位: スウェーデン
第10位: オーストラリア
第11位: イスラエル
第12位: オーストリア
第13位: コスタリカ
第14位: アイルランド
第15位: ドイツ
第16位: ベルギー
第17位: ルクセンブルク
第18位: アメリカ合衆国
第19位: イギリス
第20位: アラブ首長国連邦
第21位: チェコ
第22位: マルタ共和国
第23位: フランス
第24位: メキシコ
第25位: チリ
第26位: 台湾
第27位: パナマ
第28位: ブラジル
第29位: アルゼンチン
第30位: グアテマラ
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第54位: 日本
日本は30位にもはいっていません。なんと54位・・。日本人は他の国の人たちと比べてあまり幸せを感じていないようです。しかし日本より上位の国を見てみると、GDPが低い国や治安が悪い国、税金が物凄く高い国、政治情勢が不安定な国などが並んでいます。そのような状況でも、その国の人たちは日本人よりも「幸福度」が高いと感じています。
人はどんな時に「幸せ」や「幸福」を感じるのか。その多くは比較した時に感じます。普段忙しく仕事していて子供と触れ合っている時、幸せを感じるのは普段仕事のストレスから安らぎを与えられそれが解放されるからです。美味しい物を食べた時に幸せと感じるのは、普段より美味しい物を食べているとその時に感じているはずです。
そして、「不幸」と感じるのも同じく、人や物など対象となるものと、今現在の自分と比較して不幸と感じてしまいます。もっと言えば自分の中にある理想と比較して感じている事もあるでしょう。「お金が無い」と思って不幸と感じるのは、他のお金を持っている人を見てそう感じる場合や本来ほしい物が手に入れられないと思った時です。好きな人に想いが伝わらなくて不幸と感じるのは、自分が思い描く、相手との状況と今ある現実の状況を比較するからです。
あなたは不幸ではないはず
不幸だと感じる時間が長いよりも幸福だと感じる時間が長い方がより良い人生が送れるはずです。しかし多くの人が不幸だなと感じて生きています。
もちろん上のランキングを見るとその国の国民性や調査された人の人間性や考え方もあると思いますが、日本人は現在、色々な部分で閉塞感を感じています。
日本は戦後、高度経済成長、バブルを経て、経済的にも様々な技術的にも人々の生活の質も世界トップクラスの国になりました。そして現在はその頃と比べると格差が広がり、少子高齢化に伴う問題や、経済成長など社会情勢を考えると不安な材料ばかりです。日本が成長過程にあった時や、バブルを知っている世代は当時と比べて不幸と感じる場面は多くなりますし、その下の世代の人たちは、成長が下向きになっている事や様々な問題を抱えているこの国をみて不安に思ったり、今と比較して未来が不幸だと感じてしまうのは、致しかたの無いことです。
日本と比較すると他の国の状況は、経済的にも治安などの安全も政治などの社会情勢も悪いところはたくさんありますが、それでも日本人よりも「幸福度」が高いのは、そこに前向きな「意志」が存在するからだと思います。
今よりも良くしようということや、今あることを受け入れて未来へ向かっていく意志さえあればそこに「幸福」は生まれるということです。
過去を振り返り今現在を比較したり、思い描いている自分と今現在の自分を比較したり、不安な材料を並べて未来を悲観するとそれだけで今現在の自分も不幸と感じてしまいます。
日本の歴史やシステムが今の日本人に閉塞感を与え不幸と感じさせてしまうのだと思います。
「幸福」や「幸せ」はその価値に気づかずにいるだけで、すぐそばにたくさんあるはずです。日々の生活の中での息苦しさや締め付けで自分をふさぎこまなければならず、気付かずにいるだけです。
気付くためには、外に目を向けて前を向いていくことが必要です。そのためには勇気や知識や感謝を持ち、明確な意志をもつ事が幸せや幸福の価値になるはずです。
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